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データベース|ITパスポート試験

この分野には 117問あります。くり返し出ているものから並べています。

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この分野の用語(21語)

この分野の出題のようす

この分野の問題が出た回のうち、新しい8回では1回に3〜5問出ています。

回この分野の問数
令和8年度5問
令和7年度5問
令和6年度4問
令和5年度4問
令和4年度4問
令和3年度4問
令和2年度 10月 特別措置試験3問
令和元年度 秋期 特別措置試験3問

この分野でくり返し出ている用語は関係データベース(68問)・主キー(33問)・正規化(22問)・トランザクション(18問)・外部キー(18問)です。問題が多い回は平成21年度 秋期(8問)・令和8年度(5問)・令和7年度(5問)です。

この分野でいちばん新しい出題は令和8年度 問86です。

この分野の117問のうち、11問はほかの回にも同じ内容で出ています。

ITパスポートの「データベース」を過去問の数で見る

この分野には、平成21年度春期から令和8年度までの29回の試験のうち29回から、118問を収めています。この分野の問が無い回はありません。令和4〜8年度の5回では22問で、1回あたり4.4問でした。それより前の24回は96問で、1回あたり4.0問です。

よく出る論点

論点は、各問の解説に付けた用語を束ねて数えています。118問のうち9問は、どの論点にも入っていません。

表の作りとキー(主キー・外部キー・インデックス)(35問・21回)

主キーは表の行を一つに決める列で、同じ値が二行に現れてはならず、値が空のままでもいけません。外部キーは別の表の行を指し示すための列で、指す側なので同じ値が何度出てきてもよく、一つの表にいくつ置いても構いません。指し示す先の行が無い値は登録できないので、データは指される側から順に入れ、消すときは逆の順になります。インデックスは、どの値がどの行にあるかを前もって並べた別の情報で、本の巻末の索引と同じ考え方です。主キーのように必ず決めるものとは違い、行を書き加えたり直したりするたびに索引のほうも直します。

問: 平成26年度春期 問64・令和5年度 問78・平成30年度秋期 問73・令和8年度 問72・令和7年度 問65(平成21年度〜令和8年度)

表の操作(選択・射影・結合)(25問・21回)

縦に並んだ列を指定して取り出すのが射影、横に並んだ行を条件で絞って取り出すのが選択、別々の表を共通する部分でつないで一つの表にするのが結合です。ふだんの日本語では選ぶ対象が列でも行でもかまいませんが、この分野の選択は行に限った操作です。結合では表の数が、射影では列の数が、選択では行の数が減ります。

問: 平成30年度春期 問65・令和4年度 問98・平成28年度春期 問95・平成28年度秋期 問74(平成21年度〜令和7年度)

正規化(21問・17回)

正規化は、同じことが何度も書かれない形に表を直す作業で、ひとつの事実がひとつの場所にだけ置かれるように整えます。たとえば取引先を別の表に切り出し、注文の表からは番号で指すだけにします。領域が節約できるのは結果であって、目的はデータの矛盾や重複を除くことです。段階を進めるほど表の数は増え、分けすぎると一つの情報を得るために多くの表をつなぐことになって、取り出すのに時間がかかります。

問: 平成31年度春期 問92・令和8年度 問69・平成26年度春期 問60(平成21年度〜令和8年度)

トランザクションと障害回復(コミット・ロールバック・ログ)(20問・16回)

トランザクションは、口座から引いて別の口座へ足す組のように、まとめて成り立たなければ意味のない一連の処理です。うまく終わったときに変更を確定させるのがコミット、途中で失敗したときに始める前の状態へ丸ごと戻すのがロールバックで、すでに終わった別の処理までは戻しません。ACID特性は原子性、一貫性、独立性、耐久性の頭文字を並べたもので、原子性は、ひとまとまりの処理が全て実行されるか、まったく実行されないかのどちらかになることです。ログは、いつ何をどう変えたかという更新の履歴を順に書きためたファイルです。壊れたデータベースは、ある時点を丸ごと写したバックアップを戻したうえでログを順に当て直し、障害の直前の状態まで戻します。

問: 平成30年度秋期 問63・令和4年度 問77・令和6年度 問74・平成21年度春期 問88(平成21年度〜令和8年度)

排他制御(ロック・デッドロック)(19問・16回)

二人が同じ残高を同時に読んで、それぞれ足して書き戻すと、先に書いたほうの分が消えてしまいます。これを防ぐのが排他制御で、先に触ったほうがロックをかけ、後から来たほうは終わるまで待ちます。デッドロックは仕組みの名ではなく困った状態の名で、互いに相手の解放を待ち合ってどちらも進めなくなることを指し、排他制御をした結果として起こりうるものです。待たせる範囲を広く取るほど安全ですが、その分だけ処理は遅くなります。

問: 平成27年度春期 問77・令和元年度秋期 問64・平成22年度春期 問82(平成21年度〜令和8年度)

DBMSの働き(アクセス権)(11問・11回)

DBMSはデータベースを扱う道具で、同時実行制御はDBMSが引き受けますが、表の形を整える正規化は人が設計で決めます。利用者ごとに見せる範囲を変えるときは、データベースの側にアクセス権を持たせ、どのデータに誰がどこまで触れてよいかを定めます。利用者ごとに限った複製を配る方法では、配った後の更新が追いつきません。

問: 平成28年度秋期 問77・平成21年度秋期 問76(平成21年度〜令和7年度)

E-R図とデータモデル(10問・10回)

E-R図は、扱う対象をもの単位で洗い出し、その間にどんな関わりがあるかを線で結んで描く図で、洗い出したものをエンティティと呼びます。線の端には、一つに対して多くが結び付くのか、一つ対一つなのかを書き添えます。描いているのはデータの置き場所でも処理の順でもなく、何と何がどう結び付いているかです。データモデルの型では、関係モデルは行と列から成る表の形、階層モデルは親から子へ枝分かれする木の形、ネットワークモデルは子が複数の親を持てる網の形でデータを表します。

問: 平成31年度春期 問91・令和4年度 問83(平成23年度〜令和4年度)

バックアップと複製(レプリケーション)(5問・5回)

差分バックアップは、最後のフルバックアップを取った時点から変わったぶんをすべて含むので、復旧に最低限要るのはフルバックアップと最後の差分の二つです。レプリケーションは、別の機械に同じ中身の写しを作り、元が変わったら写しのほうも追いかけて変え、両者を一致させ続ける働きです。ある時点の中身を控えとして取るバックアップとは、その後の変更を追いかけ続けるかどうかが違います。止まったときは写した側へ切り替えられるので、可用性が上がります。

問: 令和8年度 問86・令和7年度 問82・平成29年度春期 問78(平成29年度〜令和8年度)

取り違えやすい組

空白を除いて30字以下の短い誤りの選択肢に、別の問の解説で用語として挙げた語が入っていた問を、その問の用語と組にして数えました。

組見分け方その組が出た問
キーの名外部キーは指す側なので、同じ値が何度出てきても構いません。一つの値で行が決まらなければならないのは、指される側の主キーのほうです。インデックスは、どの値がどの行にあるかを並べた別の情報で、主キーのように必ず決めるものとは違います。主キーと外部キー 6問・インデックスと主キー 3問(平成30年度秋期 問73・平成26年度春期 問64・令和7年度 問65)
表の操作の名列を縦に切り出すのが射影、行を横に切り出すのが選択、別々の表を共通する部分でつなぐのが結合です。結合では表の数が、射影では列の数が、選択では行の数が減ります。射影と結合 6問・結合と選択 4問・射影と選択 3問(平成30年度春期 問65・令和4年度 問98・平成28年度春期 問95)

最近の出方

令和4〜8年度の5回と、それより前の24回を、1回あたりの問の数で比べました。最近の5回は回の数が少ないので、1問の違いで1回あたり0.2問動きます。この幅を超えて動いた論点は5つです。増えたのは表の作りとキー(1.04問→2.00問)、トランザクションと障害回復(0.54問→1.40問)、バックアップと複製(0.12問→0.40問)でした。減ったのは表の操作(0.92問→0.60問)、DBMSの働き(0.42問→0.20問)です。最近の5回の22問は、令和4年度4問、令和5年度4問、令和6年度4問、令和7年度5問、令和8年度5問でした。

進め方

問の多い表の作りとキー、表の操作、正規化の3つから解くと、この分野の118問のうち73問に当たります(2つ以上の論点に入る問は1問と数えています)。令和4年度以降の回から解くときは、最近の出方で増えた表の作りとキーと、トランザクションと障害回復から入ります。この分野の118問のうち11問は、肢がすべて数字の問か、問の文に計算とある問です(最近の5回では1問)。この分野の全問は データベースの過去問 から解けます。

対策問題(オリジナル)

過去問の傾向をもとに作ったオリジナルの問題です。本試験の問題ではありません。

  1. 1/10問・表の作りとキー(主キー・外部キー・インデックス)

    関係データベースのキーと索引に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

    1. ア 外部キーの列には、参照先の表にまだ存在しない値でも登録でき、参照先の行は後から追加すればよい。
    2. イ 主キーの列は、値が重複してはならず、値が空のままであってもならない。
    3. ウ 外部キーの列は、ほかの表の行を指す側なので、同じ値が何行に出てきても構わない。
    4. エ インデックスは検索を速くするために任意で作るもので、行を追加したり更新したりするたびに、インデックスの側も直す必要がある。
    正解と解説

    正解はアです。

    外部キーは、ほかの表の主キーを指して表どうしをつなぐ列で、指し示す先の行が存在しない値は登録できません。参照先の行を先に作っておき、そのあとで指す側の行を登録する順になります。そのため、まだ存在しない値でも登録できるという記述が誤りです。

    • イ主キーは行を一つに特定するための列なので、値の重複も空のままも許されず、正しい記述です。
    • ウ外部キーはほかの表を指す側の列で、複数の行が同じ相手を指すことはよくあるため、同じ値が繰り返し出てきても構わず、正しい記述です。
    • エインデックスは探す速さを上げるための仕組みで、行の追加や更新のたびに索引も直す手間がかかるので、正しい記述です。

    この論点の過去問:令和8年度 ITパスポート試験 問72・平成26年度 春期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問64・令和7年度 ITパスポート試験 問65

  2. 2/10問・表の作りとキー(主キー・外部キー・インデックス)

    部署表・社員表・勤怠表の三つの表がある。社員表の部署コードは部署表を指す外部キーで、勤怠表の社員番号は社員表を指す外部キーである。ある部署を廃止するため、その部署の行、その部署に所属する社員の行、それらの社員の勤怠の行をすべて削除する。参照の整合性を保ったまま削除を進められる順序はどれか。

    1. ア 部署表 → 社員表 → 勤怠表
    2. イ 社員表 → 勤怠表 → 部署表
    3. ウ 勤怠表 → 社員表 → 部署表
    4. エ 社員表 → 部署表 → 勤怠表
    正解と解説

    正解はウです。

    外部キーで指されている行を先に消すと、指している側の行が行き先を失ってしまいます。そのため削除は、指している側から片づけていきます。勤怠表が社員表を指し、社員表が部署表を指しているので、勤怠表、社員表、部署表の順に消せば、どの時点でも行き先を失う行が出ません。

    • ア部署表の行を最初に消すと、その部署を指している社員表の行が行き先を失うので、整合性を保てません。
    • イ社員表の行を勤怠表より先に消すと、その社員を指している勤怠表の行が行き先を失うので、整合性を保てません。
    • エ社員表の行を最初に消すと、その社員を指している勤怠表の行が残ったまま行き先を失うので、整合性を保てません。

    この論点の過去問:令和8年度 ITパスポート試験 問72

  3. 3/10問・表の操作(選択・射影・結合)

    会員番号・氏名・都道府県の3列からなる会員表に、5行のデータが登録されている。都道府県の値は、上から順に東京都、大阪府、東京都、愛知県、福岡県である。この表から、都道府県が東京都である行だけを取り出し、その結果から氏名の列だけを取り出した。最後にできる表の大きさはどれか。

    1. ア 5行1列
    2. イ 2行1列
    3. ウ 2行3列
    4. エ 3行1列
    正解と解説

    正解はイです。

    条件に合う行だけを取り出すのが選択で、東京都の行は2行なので、選択の結果は2行3列になります。続いて必要な列だけを取り出すのが射影で、氏名の1列に絞ると2行1列になります。選択では行の数が、射影では列の数が減ると押さえておくと、結果の形を取り違えません。

    • ア5行1列は、行を絞らずに氏名の列だけを取り出した形で、射影しか行っていません。
    • ウ2行3列は、東京都の行を取り出したところで止めた形で、氏名の列に絞る射影がまだ済んでいません。
    • エ3行1列は、東京都以外の行を取り出してから氏名に絞った形で、選択の条件が逆になっています。

    この論点の過去問:令和4年度 ITパスポート試験 問98・平成28年度 春期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問95

  4. 4/10問・表の操作(選択・射影・結合)

    注文表には注文番号・商品番号・数量が、商品表には商品番号・商品名・単価が入っている。注文の一覧を画面に出すとき、各注文の行に商品名も並べて表示したい。このとき使う関係データベースの操作はどれか。

    1. ア 射影
    2. イ 選択
    3. ウ 和
    4. エ 結合
    正解と解説

    正解はエです。

    結合は、二つの表を共通する列の値を手掛かりに関連付けて、一つの表にまとめる操作です。注文表と商品表は商品番号を共通して持つので、これでつなげば、注文の内容と一緒に商品名を並べた表が作れます。表を目的ごとに分けて持ちながら、必要なときにつなぎ直せるのが結合の働きです。

    • ア射影は、一つの表から必要な列だけを取り出す操作で、別の表から商品名を持ってくることはできません。
    • イ選択は、一つの表から条件に合う行だけを取り出す操作で、行を絞り込むだけなので、商品表の列を継ぎ足すことはできません。
    • ウ和は、同じ形の二つの表の行を合わせる操作で、列の違う表どうしを商品番号でつないで列を継ぎ足すものではありません。

    この論点の過去問:令和5年度 ITパスポート試験 問100・平成30年度 春期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問65

  5. 5/10問・正規化

    ある店の注文表では、注文ごとの行に顧客の氏名と住所をそのつど書き込んでいる。ある顧客が引っ越したとき、一部の行の住所だけが書き換えられ、同じ顧客なのに行によって住所が違う状態になった。このような食い違いを起こさないための表の見直しとして、最も適切なものはどれか。

    1. ア 注文表の住所の列に索引を作り、同じ顧客の行をすぐ探し出せるようにする。
    2. イ 顧客の氏名と住所を顧客表として別の表に分け、注文表からは顧客番号で指すだけにする。
    3. ウ 注文表をそのままにして、毎晩の処理で全行の住所を最新の値に書き直す。
    4. エ 注文表の行を複製して控えの表を作り、住所の食い違いが見つかったら控えと比べる。
    正解と解説

    正解はイです。

    同じ顧客の住所を多くの行に重ねて持っていると、片方だけを直したときに食い違いが生まれます。顧客の情報を別の表に切り出して一か所だけで持ち、注文表からは顧客番号で指すようにすれば、住所を直すのは一か所で済みます。このように重複をなくすよう表を分けることを正規化といいます。

    • ア索引は探す速さを上げる仕組みで、住所を多くの行に重ねて持つ作りは変わらないので、食い違いは防げません。
    • ウ毎晩書き直しても、重複して持つ作りは残るので、書き直すまでの間は食い違いが起こりえます。
    • エ控えの表を作ると同じ内容をさらに重ねて持つことになり、食い違いを見つける手掛かりにはなっても、起こさないための見直しにはなりません。

    この論点の過去問:令和8年度 ITパスポート試験 問69・平成31年度 春期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問92

  6. 6/10問・トランザクションと障害回復(コミット・ロールバック・ログ)

    口座Aから口座Bへ1万円を振り替える処理で、口座Aから1万円を引いたところで障害が起き、口座Bへ1万円を足す処理が行われなかった。この処理を一つのトランザクションとして扱っているとき、DBMSが行う操作として適切なものはどれか。

    1. ア 口座Aから引いた結果だけを確定させ、口座Bへの入金は後で手作業で行う。
    2. イ 口座Aから引いた更新を残したまま、口座Bへ足す処理だけを自動で再実行する。
    3. ウ このトランザクションによる更新を取り消し、処理を始める前の状態に戻す。
    4. エ 前日に取ったバックアップを戻し、その日に行われたほかの処理もすべて取り消す。
    正解と解説

    正解はウです。

    トランザクションは、いくつかの更新をひとまとまりとして扱い、全部そろって成立するか、まったく行われなかったことにするかのどちらかにする仕組みです。途中で失敗したときは、始める前の状態に丸ごと戻すロールバックを行います。この場面では、口座Aから引いた更新を取り消して、振替を始める前の状態に戻します。

    • ア引いた結果だけを確定させると、片方だけが進んだ中途半端な状態が残り、つじつまが合わなくなります。
    • イ片方の更新を残したまま続きだけを進めるのは、全部か無かのどちらかにするトランザクションの扱いではなく、失敗した処理は開始前へ戻します。
    • エロールバックで戻すのは失敗したトランザクションの更新だけで、すでに終わった別の処理までは戻しません。

    この論点の過去問:令和7年度 ITパスポート試験 問61・令和5年度 ITパスポート試験 問66・平成30年度 秋期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問63

  7. 7/10問・トランザクションと障害回復(コミット・ロールバック・ログ)

    データベースを置いたディスクが昼過ぎに故障した。手元には、前日の夜に取ったバックアップと、それ以降の更新を順に記録したログが残っている。故障の直前の状態までデータベースを戻す手順として、適切なものはどれか。

    1. ア 新しいディスクにバックアップを戻し、そのうえでログに記録された更新を順に当て直す。
    2. イ 新しいディスクにバックアップを戻し、それ以降の更新はすべて諦める。
    3. ウ バックアップは使わずに、ログに記録された更新だけを空のデータベースに当てる。
    4. エ ログに記録された更新を新しいものから順に取り消し、そのあとでバックアップを戻す。
    正解と解説

    正解はアです。

    ディスクが壊れたときは、まず控えとして取っておいたバックアップを戻します。バックアップを戻したうえでログを順に当て直せば、故障の直前の状態まで戻せます。このように、控えから復元したあとで記録をもとに更新をやり直す操作をロールフォワードといいます。

    • イバックアップを戻すだけでは前日の夜の状態にしかならず、ログが残っているのに、故障の直前までは戻せません。
    • ウログはバックアップ以降の更新の記録なので、土台となるバックアップを戻さずに当てても、元のデータがそろいません。
    • エ更新を新しいものから取り消すのは、途中までの処理をなかったことにする向きの操作で、壊れたディスクの内容を取り戻す手順にはなりません。

    この論点の過去問:平成21年度 春期 ITパスポート試験 問88・令和6年度 ITパスポート試験 問74

  8. 8/10問・排他制御(ロック・デッドロック)

    ある商品の在庫数がデータベースに10と記録されている。二つの処理XとYが、ロックをかけずにほぼ同時に動き、どちらも在庫数を読んだあとで、読んだ値から1を引いて書き戻した。XとYはどちらも、相手が書き戻す前に在庫数を読み終えていた。二つの処理が終わったあとの在庫数はいくつか。

    1. ア 7
    2. イ 8
    3. ウ 9
    4. エ 10
    正解と解説

    正解はウです。

    XとYはどちらも、相手が書き戻す前に在庫数を読んでいるので、二つとも10を読みます。それぞれが10から1を引いた9を書き戻すため、あとから書いたほうが先の結果を上書きし、在庫数は9になります。本来は二つ減って8になるはずなので、一つ分しか減らない食い違いが起きています。これを防ぐのが、読んでから書き戻すまでの間ほかの処理を待たせるロックです。

    • ア7になるには三つ分が減る必要があり、二つの処理がそれぞれ1を引く場面では起こりません。
    • イ8は、片方が書き戻したあとにもう片方が読んだ場合の値で、どちらも書き戻す前に読んだこの場面では、一つ分しか減りません。
    • エ10のままになるのは、どちらの処理も書き戻さなかった場合で、この場面では二つとも9を書き戻しています。

    この論点の過去問:令和元年度 秋期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問64

  9. 9/10問・E-R図とデータモデル

    図書館のシステムを作るにあたり、利用者・本・貸出という管理の対象を洗い出し、一人の利用者が何冊も借りられるといった、対象どうしの関係と数の対応を図に整理したい。この目的に最も適した図はどれか。

    1. ア DFD
    2. イ E-R図
    3. ウ フローチャート
    4. エ ガントチャート
    正解と解説

    正解はイです。

    E-R図は、業務が管理の対象として扱うまとまりを実体として書き出し、実体どうしの関連を線で結んで描く図です。一対多といった数の対応も線に書き添えるので、利用者と貸出の関係を整理するこの目的に合っています。描くのは処理の順序やデータの流れではなく、対象どうしが同時に持っている関係です。

    • アDFDは、処理と処理の間をデータがどう移るかを矢印で描く図で、対象どうしの関係と数の対応を整理するためのものではありません。
    • ウフローチャートは、処理の手順を順に並べて描く図で、描くのは仕事の順序であり、管理の対象どうしの関係ではありません。
    • エガントチャートは、作業ごとの予定の期間を横棒で並べて進み具合を管理する図で、データの対象どうしの関係を描くものではありません。

    この論点の過去問:令和3年度 ITパスポート試験 問1

  10. 10/10問・バックアップと複製(レプリケーション)

    データベースのバックアップを、日曜日の夜には全体を取り、月曜日から土曜日の夜には前日のバックアップから変わったぶんだけを取っている。木曜日の昼にデータベースが壊れたため、水曜日の夜にバックアップを取った時点の状態まで戻したい。使うバックアップの組合せとして、適切なものはどれか。

    1. ア 水曜日の夜に取ったぶんだけ
    2. イ 日曜日の夜に取った全体だけ
    3. ウ 日曜日の夜に取った全体と、水曜日の夜に取ったぶん
    4. エ 日曜日の夜に取った全体と、月曜日・火曜日・水曜日の夜に取ったぶんを順に
    正解と解説

    正解はエです。

    前日から変わったぶんだけを取る方式では、毎日のバックアップは小さく済みますが、それぞれはその前日からの変化しか持っていません。そのため戻すときには、土台となる日曜日の全体を戻したうえで、月曜日、火曜日、水曜日のぶんを日付の順に当てる必要があります。一日でも抜けると、その日の変化が失われます。

    • ア水曜日のぶんは火曜日からの変化しか持っていないので、それだけでは土台となるデータがありません。
    • イ日曜日の全体だけを戻すと、月曜日から水曜日までの変化が入らず、日曜日の夜の状態にしかなりません。
    • ウ水曜日のぶんは火曜日からの変化だけなので、月曜日と火曜日のぶんを飛ばすと、その二日間の変化が抜けてしまいます。

    この論点の過去問:令和8年度 ITパスポート試験 問86

問題一覧

正解と解説は、答え合わせのあとに出ます。

年度別

この分野の問題は 29年度ぶんの試験から出ています。いちばん新しいのは令和8年度です。年度別に解くと、回ごとにまとめて解けます。