データベース|平成27年度 春期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問85
〔中問A・テクノロジ〕ICカードリーダでICカード番号を読み込んだときに,入室の可否を判断するためには,データベース中の幾つかの表を調べる必要がある。調べる表とその順番として,適切なものはどれか。ここで,→ は表を参照する順番を示している。なお,社員は1人ずつICカードを使って入退室することになっている。
〔中問A の共通の記述〕P社は,セキュリティを確保するために自社ビルを10の区画に分け,各区画への入退室をICカードで行うシステムを導入した。
(1)社員は一つの部署に所属し,ICカードを1人1枚貸与される。ICカードはカード固有のICカード番号をもつ。ICカードの情報はICカード登録表に登録される。
(2)社員の入退室が許可されている区画は個別に決められており,許可された区分の情報が入退室許可表に登録される。入退室が可能な場合で,その区画が所属部署の入っている区画の場合は "1",それ以外で入退室が必要と認められた区画の場合は "2" が,入退室許可表の許可区分に登録される。
(3)各区画にはICカードリーダが設置されており,入退室が許可されたICカード番号を読み取ったときだけドアを解錠し,入退室の記録を入退室記録表に記録する。このとき,入室の場合は "1",退室の場合は "−1" を入退室記録表の入退室区分に記録する。
なお,P社は,社員に対して午前0時までに退社することを義務づけている。
〔図1 入退室管理で用いるデータベースの構造(一部)〕(原典の図を表に書き起こしたものです。各行が1つの表で,項目は原典の並びのとおりです)
| 表 | 項目(左から順に) |
|---|---|
| ICカード登録表 | ICカード番号 / 社員番号 / 所属部署コード / 氏名 |
| 入退室許可表 | 社員番号 / 区画番号 / 許可区分 |
| 入退室記録表 | 入退室年月日 / 入退室時刻 / ICカード番号 / 区画番号 / 入退室区分 |
- ✓ これが正解ICカード登録表 → 入退室許可表
- ICカード登録表 → 入退室記録表 → 入退室許可表
- 入退室記録表 → ICカード登録表 → 入退室許可表
- 入退室記録表 → 入退室許可表
解説
手元に在る項目と、欲しい項目を、間の表でつなぎます。
読み取り機が受け取るのはカードの番号だけです。入室してよいかを決める許可の区分は、社員の番号で引く表に載っています。ところが、その表にカードの番号はありません。だから間に、カードの番号と社員の番号を両方持つ表をはさみます。それが登録の表なので、登録の表から許可の表へ進む順になります。関係データベースでは、二つの表は共通の項目でしかつながりません。設問が一人ずつ使うと断っているので、記録の表を見る必要もありません。経路は、手元に在る項目と欲しい項目を先に書き出すと見えてきます。あとは、その間を埋める項目を持つ表を探すだけです。記録の表は後から調べるための置き場で、扉を開けるかどうかの判断には使いません。設計の段で、どの表がどの項目を持つかを一覧にしておくと、経路で迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 登録の表から始めるところまでは合っています。途中に記録の表をはさんでいますが、可否の判断には要りません。入った回数を後から数えたい、と聞かれたら、記録の表が要ります。扉を開けるかを決める場面では、まだ出番がありません。
- 記録の表から始めています。読み取り機が受け取るのはカードの番号なので、出発する表が違います。いつ誰がどこへ入ったかを後から調べたいなら、こちらの表を先に見ます。読み取り機がその場で判断する場面とは、向きが逆になります。
- 記録の表と許可の表を直につないでいます。この二つに共通する項目は区画の番号だけで、社員を特定できません。同じ区画に入った人をまとめて数えたい、と聞かれたら、この二つで足ります。一人ずつ特定するには、間に一つ表が要ります。
この問題に関係する言葉
- 関係データベースデータを表の形で持ち、表どうしを結びつけて扱う、最も広く使われているデータベース。設計に使うE-R図は、この形での実装を前提にしません。
出典:平成27年度 春期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問85(改変:原典の図表をテキストに書き起こした)
同じ単元をまとめて解くならデータベースへ。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)