プロジェクトの時間|プロジェクトマネージャ試験
この分野には 52問あります。くり返し出ているものから並べています。
この分野でくり返し出ている用語はクリティカルパス(23問)・アローダイアグラム(13問)・工程(10問)・ガントチャート(8問)・ダミー作業(7問)です。問題が多い回は令和3年度 秋期(5問)・平成31年度 春期(5問)・令和7年度 秋期(4問)です。
最長の経路が期間を決め、縮めるには手段を選ぶ
所要期間は、開始から終了までで最も長い作業の連なりであるクリティカルパスで決まります。アローダイアグラムでは、前から各結合点の最早結合点時刻を求め、合流する点では大きい方を採ります。次に後ろから最遅結合点時刻を引き算でたどり、作業の最遅開始時刻から最早開始時刻を引いたものが総余裕時間です。ダミー作業は日数を持たず、前後関係だけを表します。
PDM(プレシデンスダイアグラム法)では、作業を箱で表し、終了-開始などの依存関係にラグやリードを付けます。ラグは後続の開始を待たせる日数、リードは前倒しできる日数です。人や設備を一度に一つの作業にしか使えないという資源の制約があると、依存関係だけで求めた最長経路より期間が延びることがあり、資源の割り当ての順番まで含めて日程を組みます。
期間を縮める技法は、何を変えるかで区別します。クラッシングはコストの増加と引き換えに要員などの資源を追加して所要期間を縮め、ファストトラッキングは本来順に行う作業を重ねて並行に進めます。後者は手戻りのリスクを伴います。どちらも効果があるのはクリティカルパス上の作業で、縮めた結果、別の経路が新たに最長になることもあります。資源平準化は資源の制約に合わせて開始日と終了日を動かすため、クリティカルパスが変わる原因になります。
クリティカルチェーン法は、作業の依存関係に加えて資源の競合も考えて最長の連なりを求めます。個々の作業の見積りから安全のための余裕を取り除き、まとめてプロジェクトの最後にプロジェクトバッファ、合流する経路の末尾に合流バッファとして置きます。進捗はバッファの消費量で判断し、残量が安全な範囲にある間は手を打ちません。
進捗を見る図表と分析技法も目的で区別します。ガントチャートは作業ごとの予定と実績を横棒で並べ、計画との比較には向きますが、作業どうしの相互関係は表せません。差異分析はベースラインと実績のずれを、傾向分析は時間の経過に伴うパフォーマンスの変動を見ます。期間を求める計算では、作業配分モデルの工数比ではなく期間比を使い、増員した要員は実際に作業できる日数だけを数えます。
この分野で出た問題
- 令和3年度 秋期 問5工程管理図表の特徴に関する記述のうち,ガントチャートのものはどれか。
- 平成30年度 春期 問7過去のプロジェクトの開発実績から構築した作業配分モデルがある。システム要件定義からシステム内部設計までをモデルどおりに進めて228日で完了し,プログラム開発を開始した。現在,200本のプログラムのうち100本のプログラム開発を完了し,残りの100本は未着手の状況である。プログラム開発以降もモデルどおりに進捗すると仮定するとき,プロジェクトの完了まで,あと何日掛かるか。ここで,プログラムの開発に掛かる工数及び期間は,全てのプログラムで同一であるものとする。
- 令和3年度 秋期 問12プロジェクトマネジメントで使用する分析技法のうち,傾向分析の説明はどれか。
- 令和6年度 秋期 問5あるプロジェクトの作業が図のとおり計画されているとき,最短日数で終了するためには,作業 H はプロジェクトの開始から遅くとも何日経過した後に開始しなければならないか。
- 平成29年度 春期 問9プロジェクトマネジメントにおけるクラッシングの例として,適切なものはどれか。
- 令和5年度 秋期 問7四つのアクティビティ A~D によって実行する開発プロジェクトがある。図は,各アクティビティの依存関係を PDM(プレシデンスダイアグラム法)によって表している。各アクティビティの実行に当たっては,同じ専門チームの支援が必要である。条件に従ってアクティビティを実行するとき,開発プロジェクトの最少の所要日数は何日か。
- 令和2年度 10月 問8PMBOK ガイド 第 6 版によれば,プロジェクト・スケジュール・マネジメントにおけるプロセス“スケジュールの作成”のツールと技法の特徴のうち,資源平準化の特徴はどれか。
- 平成28年度 春期 問7PMBOKによれば,アクティビティの所要期間を見積もる際の資源カレンダーの用途として,適切なものはどれか。
- 平成31年度 春期 問6WBS を構成する個々のワークパッケージの進捗率を測定する方法のうち,ワークパッケージの期間が比較的長い作業に適した,重み付けマイルストーン法の説明はどれか。
- 平成31年度 春期 問8あるシステムの設計から結合テストまでの作業について,開発工程ごとの見積工数を表 1 に,開発工程ごとの上級技術者と初級技術者の要員割当てを表 2 に示す。上級技術者は,初級技術者に比べて,プログラム作成・単体テストにおいて 2 倍の生産性を有する。表 1 の見積工数は,上級技術者の生産性を基に算出している。
- 令和3年度 秋期 問4アクティビティ A~E によって実施する開発プロジェクトがある。図は,各アクティビティの依存関係を PDM(プレシデンスダイアグラム法)で表している。開発プロジェクトの最少の所要日数は何日か。ここで,FS - n は先行アクティビティが終了する n 日前に後続アクティビティが開始できることを,FS + n は先行アクティビティが終了した n 日後に後続アクティビティが開始できることを示している。
- 平成23年度 特別 問4アローダイアグラムで示す計画に基づいてシステム開発を進めたい。各作業をそれぞれ最も早く開始するとき,必要となる人数の推移を表すものはどれか。ここで,アローダイアグラムのそれぞれの作業に付けられた記述は,作業に必要な日数と,1日当たりの必要人数を表す。
- 平成27年度 春期 問7クリティカルチェーン法におけるタスクのスケジューリングとバッファの設定方法のうち,適切なものはどれか。
- 平成25年度 春期 問7クリティカルチェーン法による進捗管理の方法のうち,適切なものはどれか。
- 平成22年度 春期 問5クリティカルチェーン法の説明はどれか。
- 平成23年度 特別 問6スコープを縮小せずにプロジェクト全体のスケジュールを短縮する技法の一つである“クラッシング”では,メンバの時間外勤務を増やしたり,業務内容に精通したメンバを新たに増員したりする。“クラッシング”を行う際に,優先的に資源を投入すべきスケジュールアクティビティはどれか。
- 平成29年度 春期 問1プロジェクトのスケジュールを管理するときに使用する“クリティカルチェーン法”の実施例はどれか。
- 平成26年度 春期 問9プロジェクトのスケジュールを管理するときに使用する“クリティカルチェーン法”の特徴はどれか。
- 令和7年度 秋期 問8プロジェクトのスケジュール管理で使用する“クリティカルチェーン法”の実施例はどれか。
- 令和5年度 秋期 問8プロジェクトのスケジュール管理で使用する“クリティカルチェーン法”の実施例はどれか。
- 令和3年度 秋期 問7プロジェクトのスケジュール管理で使用する“クリティカルチェーン法”の実施例はどれか。
- 平成31年度 春期 問4プロジェクトのスケジュール管理で使用する“クリティカルチェーン法”の実施例はどれか。
- 令和2年度 10月 問6プロジェクトの工程管理や進捗管理に使用されるガントチャートの特徴はどれか。
- 令和7年度 秋期 問3プロジェクトの成果を予測する際に用いる回帰分析の説明はどれか。
- 令和3年度 秋期 問6プロジェクトマネジメントにおけるクラッシングの例として,適切なものはどれか。
- 平成25年度 春期 問9プロジェクトマネジメントにおけるクラッシングの例として,適切なものはどれか。
- 平成26年度 春期 問10プロジェクトマネジメントの実績報告のプロセスにおいて,スコープ,コスト,スケジュールに関して,ベースラインと実績のかい離を明確にするために使用される技法はどれか。
- 令和6年度 秋期 問6四つのアクティビティ A~D によって実行する開発プロジェクトがある。図は,各アクティビティの PDM(プレシデンスダイアグラム法)における依存関係を表す。条件に従ってアクティビティを実行するとき,この開発プロジェクトの最少所要日数は何日か。
- 平成30年度 春期 問6図1に示すプロジェクト活動について,作業Cの終了がこの計画から2日遅れたので,このままでは当初に計画した総所要日数で終了できなくなった。
- 令和7年度 秋期 問7図1に示すプロジェクト活動は,作業Cの終了がこの計画から2日遅れたので,このままでは当初に計画した総所要日数で終了できなくなった。
- 令和4年度 秋期 問9図のアローダイアグラムから読み取れることとして,適切なものはどれか。ここで,プロジェクトの開始日を 1 日目とする。
- 令和7年度 秋期 問6図は,実施する三つのアクティビティについて,プレシデンスダイアグラム法を用いて,依存関係及び必要な作業日数を示したものである。全ての作業を完了するための所要日数は最少で何日か。
- 平成21年度 春期 問4工数が500人日と見積もられた開発プロジェクトを4人で開始したが,開発に遅れが出てきた。あと25日を残すところで,まだ160人日の工数が必要と見込まれるので,プログラマを増やすことにした。次のような条件がある場合,予定どおり,あと25日で開発プロジェクトを完了するには,少なくとも何人のプログラマを増やせばよいか。
- 平成24年度 春期 問5工期を短縮させるために,クリティカルパス上の作業に“ファストトラッキング”技法を適用した対策はどれか。
- 平成23年度 特別 問5工程管理図表に関する記述のうち,ガントチャートの特徴はどれか。
- 平成22年度 春期 問4工程管理図表の特徴に関する記述のうち,ガントチャートの特徴はどれか。
- 平成25年度 春期 問8次のアローダイアグラムを基にして要員計画を立てる。要員数の増減を極力抑え,かつ,最短日数で終えられるように計画を立てる場合,1 日当たりの最大要員数は何名になるか。ここで,各工程は 1 名で作業するものとする。
- 平成25年度 春期 問10表はプロジェクトの作業リストである。作業 D の総余裕時間は何日か。ここで,各作業の依存関係は,全てプレシデンスダイアグラム法における終了-開始関係とする。
- 令和5年度 秋期 問6表は,あるプロジェクトにおける作業①~④の担当者,所要日数の見積り,前作業を示している。条件に従って,クリティカルチェーンプロジェクトマネジメント(CCPM)によって日程計画を策定するとき,プロジェクトバッファを含めた全体の所要日数は何日か。
- 平成26年度 春期 問8表は,あるプロジェクトの作業リストであり,図は,各作業の関係を表したアローダイアグラムである。このプロジェクトの所要期間を 3 日間短縮するためには,追加費用は最低何万円必要か。
正解と解説は、答え合わせのあとに出ます。
年度から解く
この分野の問題は 17年度ぶんの試験から出ています。いちばん新しいのは令和7年度 秋期です。年度別に解くと、回ごとにまとめて解けます。