令和6年度 午後の部 問28
商業登記法
後見に関する問題
未成年者及び後見人の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。
〔冊子の注記〕第28問から第35問までの試験問題については、問題文に明記されている場合を除き、定款に法令の規定と異なる別段の定めがないものとして、解答してください。
ア 未成年者の登記は、法定代理人の申請によってする。
イ 未成年者の登記においては、法定代理人の住所及び氏名をも登記しなければならない。
ウ 未成年者の登記をした未成年者が成年に達したことによる消滅の登記は、登記官が、職権ですることができる。
エ 後見人が被後見人のために営業を行う場合において、後見監督人がないときは、後見人の登記の申請書には、後見監督人がないことを証する書面を添付しなければならない。
オ 後見人の登記においては、後見人が法人であるときは、当該法人の代表者の氏名又は名称及び住所をも登記しなければならない。
- 1アイ
- 2アエ
- 3イオ
- 4ウエ
- 5ウオ
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✓ これが正解4ウエ
解説
ウとエが正しい。未成年者の登記は本人が申請し、法定代理人は登記しない
商法第5条の未成年者の登記と、第6条の後見人の登記について、商業登記法の登記事項と申請人の規定で判断します。
アは誤りです。商業登記法第36条第1項は、未成年者の登記は未成年者の申請によってすると定めています。営業の許可を受けた未成年者は、その営業について行為能力者と同じ扱いになるからです。法定代理人が申請できるのは、許可の取消しによる消滅などの登記や、未成年者の死亡による消滅の登記に限られます。イは誤りです。同法第35条第1項が掲げる未成年者の登記の登記事項は、未成年者の氏名・出生の年月日・住所、営業の種類、営業所であり、法定代理人の住所及び氏名は含まれていません。ウは正しく、同法第36条第4項は、未成年者が成年に達したことによる消滅の登記は、登記官が職権ですることができると定めています。エは正しく、後見人が被後見人のために営業を行う場合、後見監督人があればその同意を得たことを証する書面を、後見監督人がないときはないことを証する書面を、後見人の登記の申請書に添付するとされています。オは誤りです。同法第40条第1項第1号の登記事項は、後見人の氏名又は名称及び住所などであり、後見人が法人であってもその代表者の氏名や住所は登記事項になっていません。
したがって正しいのはウとエで、ウとエを選ぶ組合せが正解です。
未成年者の登記は本人が申請し登記されるのも本人の情報、後見人の登記は後見人が申請し登記されるのは後見人の氏名又は名称と住所、と主体をそろえて覚えましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1アイ:アは未成年者の登記を法定代理人の申請とする点で、イは法定代理人の住所と氏名を登記事項とする点で、どちらも誤りです。
- 2アエ:アが外れます。営業を許された未成年者は、その営業については一人前として扱われるので、自分の登記も自分で申し出ます。親などが代わって出すのではありません。
- 3イオ:イは法定代理人を登記事項とする点で、オは法人である後見人の代表者を登記事項とする点で誤りです。どちらも条文の登記事項にありません。
- 5ウオ:ウは成年に達したことによる職権の消滅の登記として正しいのですが、オは誤りです。法人の後見人でも代表者の氏名や住所は登記しません。
出典:令和6年度 司法書士試験 午後の部(法務省)問28(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、冊子の注記を各問に複写し))。解説は当サイト独自のもので、法務省とは関係ありません。
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