経営戦略|平成27年度 秋期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問88
〔中問A・ストラテジ〕相関係数は,一方が高くなれば他方も高くなるといった関連性がある場合には1以下の正の数で示され,1に近いほど関連性が強い。したがって,図1のアンケート集計表の相関係数が大きい質問項目ほど,総合評価に与える影響が強いと考えられる。また,アンケート集計表の評価平均では,各質問項目に対する顧客の現在の満足度を判断できる。そこで,相関係数と評価平均を判断材料として,顧客の総合的な満足度を向上させるために改善すべき点を検討することを目的に,図3のグラフを作成した。
図3のグラフでは,相関係数を横軸,評価平均を縦軸とする座標で,アンケート集計表の質問項目1〜5の位置を示している。また,相関係数は0.5を,評価平均は3.0を基準値とする線で四つの領域に区分し,質問項目1〜5が位置する領域によって改善の優先度を判断することにした。図3を分析した内容として適切なものはどれか。
〔図1(評価平均と相関係数の部分)〕(原典のワークシートを表に書き起こしたものです。図3 は、この 相関係数 を横軸、評価平均 を縦軸にとった散布図です)
| 行 | A | B | C | D | E | F | G |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2 | 通番 | 店舗 | 接客・サービス | 案内・パンフレット | 技術・仕上がり | 価格 | 総合評価 |
| 203 | 評価平均 | 2.8 | 3.7 | 2.6 | 3.4 | 3.1 | 3.5 |
| 204 | 相関係数 | 0.60 | 0.72 | 0.17 | 0.31 | 0.40 |
〔図3〕(原典の散布図を記述に書き起こしたものです。横軸が相関係数(0.1〜0.9),縦軸が評価平均(2.0〜4.0)。相関係数0.5の縦線と評価平均3.0の横線で4つの領域に分かれています。5つの点の位置は,図1の値のとおりです)
| 質問項目 | 相関係数 | 評価平均 | 図3 での領域 |
|---|---|---|---|
| 1 店舗 | 0.60 | 2.8 | 右下(相関が強い・評価が低い) |
| 2 接客・サービス | 0.72 | 3.7 | 右上(相関が強い・評価が高い) |
| 3 案内・パンフレット | 0.17 | 2.6 | 左下(相関が弱い・評価が低い) |
| 4 技術・仕上がり | 0.31 | 3.4 | 左上(相関が弱い・評価が高い) |
| 5 価格 | 0.40 | 3.1 | 左上(相関が弱い・評価が高い) |
- 案内・パンフレットは,評価平均が低く,総合評価との関連性が弱い領域にあるので,最優先で改善すべきである。
- 技術・仕上がりは,評価平均が高く,総合評価との関連性が強い領域にあるので,最優先で改善する必要はない。
- 接客・サービスは,評価平均が高く,総合評価との関連性が弱い領域にあるので,現状維持でよい。
- ✓ これが正解店舗は,評価平均が低く,総合評価との関連性が強い領域にあるので,最優先で改善すべきである。
解説
効き目の強さと、伸びしろの大きさを掛け合わせて選びます。
二つの軸で四つの区画に分けて読みます。相関係数が大きいほど、そこを直したときに総合評価が大きく動きます。評価平均が低いほど、直す余地が大きいまま残っています。だから効き目が大きく伸びしろも大きい区画、つまり関連が強くて評価が低いところが最優先になります。店舗は相関係数が零点六零で、評価平均が二点八です。この問いには、外れ方が二種類あります。区画の読みそのものを誤るものと、読みは合っているのに結論を誤るものです。だから事実の読みと、そこから導いた結論を、別々に確かめます。評価が低いという一点だけで最優先を決めないことが要です。直しても総合評価に響かないところから手を付けても、労力が返ってきません。シラバスは相関係数を、回帰分析や仮説検定と同じ行に置いています。統計の概要という項の用語例の行です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 区画の読みは合っていますが、結論のほうが違います。相関係数が零点一七と小さいので、直しても総合評価に響きにくい側です。不満の大きさだけで順位を決めると、この肢を選んでしまいます。効き目のほうを掛け合わせて決めます。二つの軸が要ります。
- 区画の読みが違います。相関係数は零点三一で、関連が強いほうではありません。数字を表から拾い直すと、この肢は読みの段階で落ちます。零点五を境に見ると、どちら側かがすぐ決まります。二つの軸を順に切っていきます。軸は二本です。
- これも区画の読みが違います。相関係数は零点七二で、弱いどころか四つのうち最も強い側です。評価が高い側は、そもそも直す余地が小さいままです。維持すべき強みとして扱う区画にあたります。まず手を入れる先ではありません。
この問題に関係する言葉
- 相関係数
- 評価平均
出典:平成27年度 秋期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問88
同じ単元をまとめて解くなら経営戦略へ。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)