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令和8年度 午後の部 問17

不動産登記法

地上権に関する問題

区分建物及びその敷地についての登記に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。なお、建物の区分所有等に関する法律第22条第1項ただし書の規約はないものとする。

ア 敷地権付き区分建物について、当該建物の敷地権が生ずる前にその登記原因が生じた当該建物のみを目的とする質権の設定の登記の申請をすることができる。

イ 地上権の設定の登記がされている土地について、当該地上権が敷地権である旨の登記がされたときは、敷地権の登記がされた後に締結された売買を原因とする当該土地のみを目的とする所有権の移転の登記の申請をすることができない。

ウ 区分建物の所有権の移転の登記を申請する場合において、当該建物が属する一棟の建物の名称を申請情報として提供したときは、当該建物が属する一棟の建物の構造及び床面積を申請情報として提供することを要しない。

エ 敷地権付き区分建物について、表題部所有者が申請人として所有権の保存の登記を申請する場合には、当該登記の申請情報に登記原因及びその日付を提供することを要しない。

オ 敷地権付き区分建物についてされた賃借権に関する登記には、建物のみに関する旨の付記登記がされる。

(参考)

建物の区分所有等に関する法律

第22条 敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。

2・3(略)

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✓ これが正解4イオ

解説

イとオが誤り。地上権が敷地権なら土地所有権の移転は登記できる

敷地権付き区分建物とその敷地の登記について、不動産登記法第73条などと先例で判断する問題です。分離処分を許す規約はない前提です。誤っているものを選びます。

アは正しい記述です。第73条第3項ただし書により、建物のみを目的とする質権又は抵当権に係る権利に関する登記で、敷地権が生ずる前にその登記原因が生じたものは申請できます。イは誤りです。地上権が敷地権となっている場合、分離して処分できなくなるのは地上権であり、土地の所有権は敷地権ではありません。土地の所有権の移転の登記は申請できます。ウは正しい記述です。区分建物の所有権の移転の登記で一棟の建物の名称を申請情報として提供したときは、一棟の建物の構造及び床面積の提供は要しないとされています。

エは正しい記述です。表題部所有者が自ら所有権の保存の登記を申請する場合は、登記原因及びその日付を申請情報としないとされています。表題部所有者から所有権を取得した者が申請する場合とは異なります。オは誤りです。建物のみに関する旨の付記登記は、敷地権付き区分建物について、敷地権にも及ぶように見える権利の登記を建物だけについてする場合に付されるものです。賃借権はもともと建物だけを目的とする権利なので、この付記登記はされないとされています。

したがって、誤っているのはイとオです。建物と一体で処分されるのは敷地権になった権利だけで、それ以外の土地の権利や建物の賃借権は対象外、と押さえておくと判断しやすくなります。

ほかの選択肢はなぜ違うのか

出典:令和8年度 司法書士試験 午後の部(法務省)問17(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、冊子の注記を各問に複写し))。解説は当サイト独自のもので、法務省とは関係ありません。

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