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令和8年度 午後の部 問14

不動産登記法

根抵当権に関する問題

登記の申請人に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。

ア 甲土地の所有権の登記名義人であるAがその子であるBに甲土地を遺贈するとともに遺言執行者としてCを指定する旨の遺言をした場合において、Aが死亡したときは、Bは、甲土地について、当該遺言に基づき、遺贈を原因とする所有権の移転の登記を単独で申請することができる。

イ Aを所有権の登記名義人とする甲建物について、Bを登記名義人とする配偶者居住権の設定の登記がされている場合において、Bが死亡し、Cが単独でBを相続したときは、死亡による消滅を登記原因とする当該配偶者居住権の登記の抹消の申請は、A及びCが共同してしなければならない。

ウ 甲土地について、乙区1番でAを、乙区2番でBを、乙区3番でCを抵当権の登記名義人とする抵当権の設定の登記がされている場合において、Cの抵当権を第1順位、Aの抵当権を第3順位とする順位の変更をするときは、A及びCのみを申請人として順位の変更の登記を申請することができる。

エ Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、B及びCを根抵当権の登記名義人とする元本の確定前の根抵当権の設定の登記がされている場合において、BがCに先立って弁済を受けるべきことを定めたときは、B及びCのみを申請人として根抵当権の優先の定めの登記を申請することができる。

オ Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、収用により所有権を取得した起業者である株式会社Bは、収用を登記原因とする所有権の移転の登記を単独で申請することができる。

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✓ これが正解3イウ

解説

イとウが誤り。配偶者居住権は所有者が単独、順位変更は中間者も

登記を単独で申請できるか、誰が申請人になるかを、不動産登記法の規定と先例で判断する問題です。誤っているものを選びます。

アは正しい記述です。不動産登記法第63条第3項は、相続人に対する遺贈による所有権の移転の登記は、登記権利者が単独で申請できると定めています。遺言執行者が指定されていても、子Bは単独で申請できます。イは誤りです。配偶者居住権は配偶者の死亡によって消滅する権利なので、Bの死亡による消滅を原因とする配偶者居住権の登記の抹消は、所有者Aが単独で申請できるとされています。Cと共同で申請する必要はありません。ウも誤りです。第89条第1項により、順位の変更の登記は順位を変更する抵当権の登記名義人が共同して申請します。Cを第1順位、Aを第3順位とすると、2番のBの抵当権もCより後になるので、Bも順位を変更する当事者となり、A・B・C全員が申請人になります。

エは正しい記述です。第89条第2項は第1項を根抵当権の優先の定めの登記に準用しており、根抵当権を共有するB及びCが共同して申請します。所有者Aは申請人になりません。オも正しい記述です。収用による所有権の移転の登記は、起業者が単独で申請できるとされています。

したがって、誤っているのはイとウです。順位の変更では、順位が動く抵当権者全員が申請人になり、間に挟まれた抵当権者も含まれる、と押さえておきましょう。

ほかの選択肢はなぜ違うのか

出典:令和8年度 司法書士試験 午後の部(法務省)問14(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、冊子の注記を各問に複写し))。解説は当サイト独自のもので、法務省とは関係ありません。

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