ITパスポート 平成25年度 秋期 特別措置試験 問88
プロジェクトマネジメント
ガントチャートに関する問題
〔中問A・商品開発プロジェクト〕〔マネジメント〕N 社は,7 月 1 日から図 1 のガントチャートの変更計画に従って工程管理を開始した。この変更計画で,プロジェクト期間を全体で 1 か月短縮することを可能にする対策の説明として,適切なものはどれか。
〔中問A の記述(抜粋・再掲)〕前提条件は次の 2 項目。・商品仕様と請負業務範囲は変更しない。・商品発表は,当初ソフトウェア開発の完了時に行うこととしていたが,ソフトウェア開発完了の 0.5 か月前に前倒しする。
〔図1 N 社のガントチャート〕(原典の図を表に書き起こしたものです。横軸は 4 月〜10 月の 7 か月。▼現時点は 6 月末(7 月 1 日)を指します。「実績」の行は,現時点より後がグレーで塗られています)
| 大分類 | 作業 | 行 | 期間 |
|---|---|---|---|
| マーケティング | 製品仕様 | 当初計画 | 4 月初 〜 5 月末 |
| マーケティング | 製品仕様 | 実績 | 4 月初 〜 5 月末(完了) |
| マーケティング | 販売価格計画 | 当初計画 | 5 月半ば 〜 6 月半ば |
| マーケティング | 販売価格計画 | 実績 | 5 月半ば 〜 6 月半ば(完了) |
| マーケティング | 流通計画・プロモーション | 当初計画 | 9 月半ば 〜 10 月末 |
| マーケティング | 流通計画・プロモーション | 変更計画 | 8 月半ば 〜 9 月末 |
| マーケティング | 流通計画・プロモーション | 実績 | (まだ無し) |
| ソフトウェアの取得 | 見積・契約 | 当初計画 | 6 月初 〜 6 月半ば |
| ソフトウェアの取得 | 見積・契約 | 実績 | 6 月初 〜 6 月半ば,および 6 月末(変更契約) |
| ソフトウェアの取得 | 外部調達管理 | 当初計画 | 6 月半ば 〜 9 月半ば |
| ソフトウェアの取得 | 外部調達管理 | 変更計画 | 6 月半ば 〜 8 月末 |
| ソフトウェアの取得 | 外部調達管理 | 実績 | 6 月半ば 〜 6 月末 |
| ソフトウェアの取得 | 受入試験・検収 | 当初計画 | 9 月半ば 〜 10 月半ば |
| ソフトウェアの取得 | 受入試験・検収 | 変更計画 | 9 月初 〜 9 月末 |
| ソフトウェアの取得 | 受入試験・検収 | 実績 | (まだ無し) |
- ア B 社のソフトウェア開発作業を 0.5 か月短縮し,受入試験・検収を 0.5 か月早める。
- イ B 社のソフトウェア開発作業を 0.5 か月短縮し,受入試験・検収を 0.5 か月早める。かつ,流通計画・プロモーション業務の開始を前倒し,B 社のソフトウェア開発作業と 0.5 か月並行作業を行う。
- ウ B 社のソフトウェア開発作業を 1 か月短縮する。
- エ 流通計画・プロモーション業務の開始を前倒し,B 社のソフトウェア開発作業と 1 か月並行して作業を行う。
答えと解説
✓ これが正解イ B 社のソフトウェア開発作業を 0.5 か月短縮し,受入試験・検収を 0.5 か月早める。かつ,流通計画・プロモーション業務の開始を前倒し,B 社のソフトウェア開発作業と 0.5 か月並行作業を行う。
解説
二本の帯は、左の端と右の端を別々に引き算して読みます。
ガントチャートの帯を、変更と当初で作業ごとに引き算します。外部の調達は、終わりが半月早まって長さが縮んでいます。受け入れの試験は、長さそのままで丸ごと半月前へ動きます。流通と宣伝の仕事は、丸ごと一か月前へ動いています。一か月早く始められるのは、発表の時期を倒したからです。発表は、開発の終わりの半月前と決め直されました。開発の終わりが八月末なので、発表は八月半ばになります。すると宣伝も八月半ばから始まり、開発と半月だけ重なります。つまり縮めた半月と、重ねた半月の足し算で一か月です。だから、半月縮めて半月重ねると述べた肢が答えです。縮めることだけを述べた肢では、半月しか詰まりません。開発を一か月縮めたとする肢も、帯はそこまで短くありません。重なりを一か月とする肢も、実際に重なるのは半月です。
ほかの選択肢の解説
- ア …0.5 か月短縮し,受入試験・検収を 0.5 か月早める。:開発を半月縮め、受け入れを半月早めるだけだとします。これでは、全体として半月しか詰まりません。宣伝の始まりが九月半ばのまま残されています。半月だけの短縮を問われたなら、この組が答えです。まだ足りない半月が残っています。
- ウ …1 か月短縮する。:開発の作業そのものを一か月縮めるとしています。図の帯を見ると、縮んだのは半月ぶんだけです。相手の回答も、一か月とはどこにも述べていません。縮めた長さのほうを問われたなら、半月が答えです。読み取った長さが倍になっています。
- エ 流通計画・プロモーション業務の開始を前倒し,B 社のソフトウェア開発作業と 1 か月並行して作業を行う。:宣伝を前へ倒し、一か月ぶん重ねるとしています。発表は開発の終わりの半月前と決め直されました。したがって、重なるのは半月にとどまります。重なりの長さを問われたなら、半月が答えです。こちらも重ねる長さが倍になっています。
関連用語
- ガントチャート作業ごとに横棒を引き、予定と実績を並べて示す工程管理図表です。
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。
- 工程仕事を進める順序と段取りのまとまりを指します。
- 請負仕事の完成を約束して引き受ける形のこと。
- プロモーション売り手から買い手へ一方向に情報を伝える活動で、4Pの一つである。
- 契約当事者の合意で成立する法的な約束のこと。
- 調達必要なシステムや物品を、外部の事業者から手に入れる一連の手続です。
- 検収納品物が仕様どおりかを確かめて受け取ることで、調達の流れの中にあります。
出典:平成25年度 秋期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問88(改変:原典の図表をテキストに書き起こした)
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