令和7年度 午後の部 問28
商業登記法
商業登記法に関する問題
商業登記における証明書に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。
〔冊子の注記〕第28問から第35問までの試験問題については、問題文に明記されている場合を除き、定款に法令の規定と異なる別段の定めがないものとして、解答してください。
ア 何人も、手数料を納付して、登記所に提出された印鑑の証明書の交付を請求することができる。
イ 閉鎖事項証明書の記載事項となる閉鎖した登記記録の保存期間は、閉鎖した日から30年間である。
ウ 履歴事項証明書には、現在事項証明書に記載される事項のほか、当該履歴事項証明書の交付の請求があった日の3年前の日から請求日までの間に抹消する記号を記録された登記事項及びその間に登記された事項で現に効力を有しないものが記載される。
エ 現在事項証明書には、会社の商号及び本店の登記の変更に係る事項で現に効力を有するものの直前のものも記載される。
オ 登記事項証明書には、現在事項証明書、履歴事項証明書、閉鎖事項証明書、代表者事項証明書の4種類がある。
- 1アイ
- 2アエ
- 3イウ
- 4ウオ
- 5エオ
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✓ これが正解5エオ
解説
エとオが正しく、ア・イ・ウは請求権者・保存期間・基準日が違う
商業登記の印鑑の証明書と登記事項証明書について、商業登記法と商業登記規則の条文で判断する問題です。
アは誤りです。商業登記法第12条第1項は、印鑑を登記所に提出した者が、手数料を納付してその印鑑の証明書の交付を請求することができると定めています。登記事項証明書と違い、何人でも請求できるわけではありません。イも誤りです。商業登記規則第34条第4項第2号は、閉鎖した登記記録の保存期間を閉鎖した日から20年間としています。30年間ではありません。
ウは誤りです。商業登記規則第30条第1項第2号は、履歴事項証明書の記載事項を、交付の請求があった日の3年前の日の属する年の1月1日(基準日)から請求日までの間に抹消する記号を記録された登記事項などとしています。起点は請求日のちょうど3年前の日ではなく、その年の1月1日です。エは正しい記述です。同項第1号により、現在事項証明書には、現に効力を有する登記事項のほか、会社の商号及び本店の登記の変更に係る事項で現に効力を有するものの直前のものも記載されます。オも正しい記述です。同項は、登記事項証明書の区分として現在事項証明書・履歴事項証明書・閉鎖事項証明書・代表者事項証明書の4つを掲げています。
したがって、正しいのはエとオです。履歴事項証明書の起点は3年前の日の属する年の1月1日、と年初に戻る点を正確に覚えるのがポイントです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1アイ:アとイはどちらも誤りです。印鑑の証明書を請求できるのは印鑑を提出した者に限られ、閉鎖した登記記録の保存期間は20年間なので30年間とする点も違います。
- 2アエ:エは正しいものの、アが誤りです。印鑑の証明書は本人確認の手段として使われるので、印鑑を登記所に出した本人に限って交付を請求できる仕組みです。
- 3イウ:イとウはどちらも誤りです。閉鎖登記記録の保存は閉鎖の日から20年間で、履歴事項証明書は請求日の3年前の日を含む年の初めからの履歴を載せます。
- 4ウオ:オは正しいですが、ウが誤りです。履歴事項証明書の対象期間はちょうど3年前の日からではなく、その日が属する年の1月1日から請求日までです。
出典:令和7年度 司法書士試験 午後の部(法務省)問28(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、冊子の注記を各問に複写し))。解説は当サイト独自のもので、法務省とは関係ありません。
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