令和7年度 午前の部 問30
会社法・商法
指名委員会等設置会社に関する問題
指名委員会等設置会社に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。
〔冊子の注記〕第27問から第34問までの試験問題については、問題文に明記されている場合を除き、定款に法令の規定と異なる別段の定めがないものとして、解答してください。
ア 報酬委員会は、その決議によって、執行役の個人別の報酬の内容の決定を執行役に委任することができる。
イ 指名委員会等設置会社の執行役は、当該会社の使用人を兼ねることができる。
ウ 監査委員会は、監査委員の中から常勤の監査委員を選定しなければならない。
エ 指名委員会等設置会社は、会計監査人を置かなければならない。
オ 執行役の任期は、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結後最初に招集される取締役会の終結の時までである。
- 1アイ
- 2アウ
- 3イエ
- 4ウオ
- 5エオ
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✓ これが正解3イエ
解説
イとエが正しい。報酬は報酬委員会が決め、執行役の任期は1年
指名委員会等設置会社について、会社法の規定で判断する問題です。
アについて、会社法第404条第3項は、報酬委員会が執行役等の個人別の報酬等の内容を決定すると定めています。報酬委員会自身が決定する仕組みであり、その決定を執行役に委任することは認められていません。アは誤りです。イについて、第331条第4項は、指名委員会等設置会社の取締役は当該会社の支配人その他の使用人を兼ねることができないとしていますが、執行役についてはこのような禁止はありません。第404条第3項も、執行役が支配人その他の使用人を兼ねている場合を前提にしています。イは正しい記述です。
ウについて、常勤の者の選定が義務づけられているのは監査役会設置会社の常勤の監査役であり、監査委員会には常勤の監査委員を選定しなければならないとする規定はありません。ウは誤りです。エについて、第327条第5項は、監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社は会計監査人を置かなければならないと定めています。エは正しい記述です。オについて、第402条第7項は、執行役の任期を、選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結後最初に招集される取締役会の終結の時までとしています。2年以内とするオは誤りです。したがって、イとエの組合せが正解です。
指名委員会等設置会社では、使用人との兼務が禁じられるのは取締役であって執行役ではない、執行役の任期は1年、と区別して覚えましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1アイ:イは執行役が使用人を兼ねられるという正しい記述ですが、アは誤りです。執行役の個人別の報酬は報酬委員会自身が決めるもので、執行役に委ねることはできません。
- 2アウ:アは報酬の決定を執行役に任せられるとする点、ウは常勤の監査委員の選定を義務とする点で、いずれも条文にない扱いを述べた誤りです。正しい記述を含みません。
- 4ウオ:ウは常勤の監査委員を置く義務があるとする点、オは執行役の任期を2年とする点で、どちらも誤りです。執行役の任期は1年を基準とします。
- 5エオ:エは会計監査人の設置義務を述べた第327条第5項どおりの正しい記述ですが、オは執行役の任期を2年以内とする点で第402条第7項と食い違います。
出典:令和7年度 司法書士試験 午前の部(法務省)問30(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、冊子の注記を各問に複写し))。解説は当サイト独自のもので、法務省とは関係ありません。
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