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令和5年度 午前の部 問30

会社法・商法

株主総会に関する問題

株主総会に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。

〔冊子の注記〕第27問から第34問までの試験問題については、問題文に明記されている場合を除き、定款に法令の規定と異なる別段の定めがないものとして、解答してください。

ア 会社法上の公開会社でない株式会社において、総株主の議決権の100分の3以上の議決権を有する株主は、取締役に対し、株主総会の目的である事項であって当該株主が議決権を行使することができるもの及び招集の理由を示して、株主総会の招集を請求することができる。

イ 会社法上の公開会社において、総株主の議決権の100分の1以上の議決権又は300個以上の議決権を6か月前から引き続き有する株主は、株主総会の日の8週間前までに、取締役に対し、当該株主が議決権を行使することができる一定の事項を株主総会の目的とすることを請求することができる。

ウ 会社法上の公開会社において、総株主の議決権の100分の1以上の議決権及び300個以上の議決権のいずれも有しない株主は、株主総会において、株主総会の目的である事項であって当該株主が議決権を行使することができるものにつき議案を提出することができない。

エ 会社法上の公開会社において、総株主の議決権の100分の1以上の議決権及び300個以上の議決権のいずれも有しない株主は、株主総会の日の8週間前までに、取締役に対し、株主総会の目的である事項であって当該株主が議決権を行使することができるものにつき当該株主が提出しようとする議案のうち10を超えないものの要領を株主に通知することを請求することができる。

オ 会社法上の公開会社でない株式会社において、総株主の議決権の100分の1以上の議決権を有する株主は、これを6か月前から引き続き有する場合に限り、株主総会に係る招集の手続及び決議の方法を調査させるため、当該株主総会に先立ち、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをすることができる。

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✓ これが正解1アイ

解説

アは招集請求、イは議題提案権で正しく、ウ・エ・オは要件が違う

株主総会に関する少数株主権(一定の議決権を持つ株主だけが行使できる権利)と単独株主権の要件を、会社法の条文で判断します。公開会社は取締役会を置かなければならないので、公開会社の記述では取締役会設置会社の要件を当てはめます。正しいものを2つ選びます。

アは正しい記述です。会社法第297条第1項は、総株主の議決権の100分の3以上の議決権を6か月前から引き続き有する株主に株主総会の招集請求を認め、同条第2項により、公開会社でない株式会社では6か月の保有期間の要件が外れます。

イも正しい記述です。第303条第2項は、取締役会設置会社では、総株主の議決権の100分の1以上の議決権又は300個以上の議決権を6か月前から引き続き有する株主に限り、一定の事項を株主総会の目的とすること(議題の提案)を請求でき、その請求は株主総会の日の8週間前までにしなければならないと定めています。

ウは誤りです。第304条は、株主は、株主総会において、株主総会の目的である事項(議決権を行使できる事項に限る)につき議案を提出できるとしており、議決権の数の要件はありません。総会の場での議案提出は単独株主権です。

エも誤りです。第305条第1項ただし書は、取締役会設置会社では、議案の要領の通知請求ができるのは、100分の1以上又は300個以上の議決権を6か月前から引き続き有する株主に限るとしています。議案の数を10までとする同条第4項の部分は正しいものの、要件を満たさない株主には請求権がありません。

オも誤りです。第306条第1項は、総株主の議決権の100分の1以上の議決権を有する株主に検査役の選任の申立てを認め、同条第2項で6か月の保有期間が加わるのは公開会社である取締役会設置会社の場合だけです。公開会社でない株式会社には保有期間の要件はありません。

したがって、アとイを選ぶ組合せが正解です。公開会社でない会社では6か月の保有期間が外れる、という共通の型で覚えると判断が速くなります。

ほかの選択肢はなぜ違うのか

出典:令和5年度 司法書士試験 午前の部(法務省)問30(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、冊子の注記を各問に複写し))。解説は当サイト独自のもので、法務省とは関係ありません。

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