令和4年度 午後の部 問14
不動産登記法
申請情報に関する問題
次のアからオまでの記述のうち、第1欄に掲げる登記を申請するときに第2欄に掲げる事項を当該登記の申請情報の内容とすることを要するものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。
| 第1欄 | 第2欄 | |
|---|---|---|
| ア | 抵当権の被担保債権の一部譲渡を原因とするAからBへの抵当権の一部移転の登記をした後、Bが譲渡を受けた債権全部をCに譲渡したことを原因とするBからCへの抵当権B持分の移転の登記 | BがCに譲渡した債権の額 |
| イ | 債権額が1000万アメリカ合衆国ドルと指定された債権を被担保債権とする抵当権の設定の登記 | 本邦通貨で表示した担保限度額 |
| ウ | A登記所の管轄区域内にある甲土地及び乙土地の所有権を目的とする抵当権の設定の登記がされ、共同担保目録が作成された後、同一の債権の担保としてB登記所の管轄区域内にある丙土地の所有権を目的とする抵当権の追加設定の登記 | A登記所の共同担保目録の記号及び目録番号 |
| エ | 抵当権の登記名義人Aの死亡による相続を原因とする相続人B及びCへの抵当権の移転の登記 | B及びCの持分 |
| オ | A銀行を登記名義人とする抵当権の登記にA銀行の取扱店としてB支店を表示する抵当権の変更の登記 | B支店を取扱店と指定した年月日 |
- 1アウ
- 2アオ
- 3イウ
- 4イエ
- 5エオ
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✓ これが正解4イエ
解説
イとエが申請情報に必要で、ア・ウ・オは不要な事項です。
抵当権に関する登記で、第2欄の事項を申請情報としなければならないかを、登記事項と申請情報の決まりに照らして判断する問題です。登記記録に何を記録する必要があるかを考えると見分けられます。
イは必要です。債権額が外国の通貨で指定された債権を担保する抵当権の設定の登記では、本邦通貨で表示した担保限度額が登記事項とされているので、これを申請情報とします。エも必要です。相続によって抵当権が相続人B及びCに移転する登記は権利の移転の登記で、登記名義人となる者が二人以上なので、不動産登記令第3条第9号により各自の持分を申請情報とします。
アは必要ありません。譲渡された債権の額を申請情報とするのは、債権の一部の譲渡による抵当権の一部移転の場面です。Bは譲り受けた債権の全部をCに譲渡しているので、Bの持分の全部が移転するだけで、債権の額を示す必要はありません。ウも必要ありません。前の登記の共同担保目録の記号及び目録番号を申請情報とするのは、前の登記と同じ登記所に追加設定を申請する場合で、他の登記所の管轄区域にある不動産を追加するときは、前の登記に係る不動産と順位番号などで特定します。オも必要ありません。取扱店の表示の登記では、取扱店を指定した年月日は申請情報になりません。
したがって、必要なのはイとエの組合せです。一部の移転か全部の移転か、同じ登記所か別の登記所か、という場面の違いに着目すると判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1アウ:アとウを選ぶ組合せですが、譲り受けた債権の全部を譲渡するときは譲渡額を示さず、別の登記所への追加設定では前の登記所の目録の記号番号を示さないので、どちらも必要ありません。
- 2アオ:アとオを選ぶ組合せですが、債権全部の譲渡によるB持分の移転では債権額を、取扱店の表示の登記では指定の年月日を、いずれも申請情報としません。
- 3イウ:イは必要ですが、ウを含んでいます。前の登記と別の登記所に追加設定を申請するときに、前の登記所の共同担保目録の記号と番号を求める扱いにはなっていません。
- 5エオ:エは必要ですが、オを含んでいます。取扱店を表示する変更の登記は年月日を伴う原因として扱われず、指定した年月日を申請情報とする必要はありません。
出典:令和4年度 司法書士試験 午後の部(法務省)問14(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、冊子の注記を各問に複写し))。解説は当サイト独自のもので、法務省とは関係ありません。
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