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令和4年度 午前の部 問34

会社法・商法

組織再編に関する問題

株式会社の組織再編等に関する次の1から5までの記述のうち、正しいものは、どれか。

〔冊子の注記〕第27問から第34問までの試験問題については、問題文に明記されている場合を除き、定款に法令の規定と異なる別段の定めがないものとして、解答してください。

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✓ これが正解1株式会社は、株主総会の決議によって承認を受けなくても、他の会社の事業の一部を譲り受けることができる。

解説

他社の事業の一部の譲受けは株主総会の承認を要しないという記述が正解です。

株式会社の組織再編等(事業譲渡・吸収合併・吸収分割・株式交換)について、株主総会の承認、権利の消滅時期、債権者異議、差止請求、反対株主の株式買取請求を会社法で判断する問題です。冊子の注記により、定款に別段の定めはないものとして考えます。

正しいのは、他の会社の事業の一部を譲り受けるのに株主総会の承認は要らないとする記述です。会社法第467条第1項は、株主総会の決議による承認が必要な行為として、事業の全部の譲渡、事業の重要な一部の譲渡、他の会社の事業の全部の譲受けなどを挙げていますが、他の会社の事業の一部の譲受けは挙げていません。譲り受ける側にとって、一部の譲受けは通常の財産の取得と大きく変わらないからです。

ほかの記述はいずれも誤りです。吸収合併消滅会社の新株予約権は、吸収合併の登記をした時ではなく、吸収合併の効力発生日に消滅します。吸収合併は効力発生日に効力を生じ、登記は第三者への対抗の問題にとどまります。吸収分割で異議を述べることができる分割会社の債権者は、吸収分割後に分割会社に対して債務の履行を請求できなくなる債権者が中心で、分割後も分割会社に請求できる債権者は、原則として異議を述べることができません。吸収合併が法令又は定款に違反し、存続会社の株主が不利益を受けるおそれがあるときは、その株主は吸収合併の差止めを請求できます(簡易合併の場合を除きます)。株式交換でも、完全親会社の反対株主は、原則として自己の株式を公正な価格で買い取ることを会社に請求できます。

したがって、正解は他の会社の事業の一部の譲受けに関する記述です。株主総会の承認が要るのは譲受けでは全部の場合だけ、譲渡では全部と重要な一部、と方向ごとに整理しておくと見分けやすくなります。

ほかの選択肢はなぜ違うのか

出典:令和4年度 司法書士試験 午前の部(法務省)問34(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、冊子の注記を各問に複写し))。解説は当サイト独自のもので、法務省とは関係ありません。

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