パフォーマンス評価及び改善|ITサービスマネージャ試験
この分野には 16問あります。くり返し出ているものから並べています。
この分野でくり返し出ている用語はサービスマネジメントシステム(7問)・マネジメントレビュー(6問)・内部監査(4問)・サービスマネジメント(3問)・信頼性(3問)です。問題が多い回は令和5年度 春期(3問)・平成28年度 秋期(3問)・令和4年度 春期(2問)です。
測って比べ、見直して次の改善へつなぐ
パフォーマンス評価及び改善は、運用しているサービスとSMSを測定し、その結果をもとに直していく段階です。JIS Q 20000-1:2020では、継続的改善を、パフォーマンスを向上するために繰り返し行われる活動としています。一度直して終わりではなく、測る、評価する、直すを回し続けるという見方が土台です。
評価では、何を何に照らして測るかを区別します。サービスの有効性は、サービスの要求事項に照らして評価します。内部監査は、SMSが組織の定めた要求事項や規格の要求事項に適合しているかを、あらかじめ定めた間隔で確かめるもので、監査ごとに監査基準と監査範囲を明確にし、監査員は自らの仕事を監査しません。マネジメントレビューのアウトプットには、継続的改善の機会に関する決定を含めます。
良い目標値の条件を表すのがSMARTで、Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能)、Relevant(適切)、Time-bound(適時)の頭文字です。測れない目標は達成を判断できず、達成できない目標は意欲を損なうので、どちらも管理の道具として働きません。
ITILの7ステップの改善プロセスは、改善の戦略を識別する、測定するものを定義する、データを収集する、データを処理する、情報とデータを分析する、情報を提示して利用する、改善を実施する、の順に進み、また最初に戻ります。集めたデータを整え、読み解き、見せて判断に使うという、データが情報に育つ順序で覚えると並べやすくなります。
比べ方にも種類があります。業界内外の優れた業務方法と比べて品質や効率の改善点を探すのがベンチマーキング、現状のやり方とあるべき姿やベストプラクティスとの差を明らかにするのがギャップ分析です。稼働品質率は利用者に迷惑を掛けた回数をシステムの資産規模で割った値で、小さいほど信頼性が高いと読みます。指標を使うときは、値の大小のどちらが良いかを先に確かめます。
この分野で出た問題
- 令和5年度 春期 問9システムの信頼性を測る指標の一つに稼働品質率がある。年間の稼働品質率で評価される信頼性が最も高いシステムはどれか。ここで,稼働品質率は次の式で算出し,システムの資産規模には総運用費用を用いるものとする。
- 平成30年度 秋期 問1ITIL 2011 editionにおいて,良い目標値を設定するための条件として“SMART”がある。“S”はSpecific(具体的),“M”はMeasurable(測定可能),“R”はRelevant(適切),“T”はTime-bound(適時)の頭文字である。“A”は何の頭文字か。
- 平成30年度 秋期 問4ITIL 2011 editionにおける“7ステップの改善プロセス”の“測定するものを定義する”活動のうち,適切なものはどれか。
- 平成28年度 秋期 問5ITILによれば,7ステップの改善プロセスにおけるa,b及びcの適切な組合せはどれか。
- 平成21年度 秋期 問13ITサービスマネジメントの構築に当たり,現状の業務のやり方とITILなどのベストプラクティスとを照合し,課題を明確にするために実施するものはどれか。
- 令和5年度 春期 問5JIS Q 20000-1:2020(サービスマネジメントシステム要求事項)によれば,“監視,測定,分析及び評価”の活動において,サービスの有効性は何に照らして評価すべきか。
- 令和3年度 春期 問1JIS Q 20000-1:2020(サービスマネジメントシステム要求事項)によれば,サービスマネジメントシステム(SMS)における継続的改善の説明はどれか。
- 令和7年度 春期 問9JIS Q 20000-1:2020(サービスマネジメントシステム要求事項)によれば,パフォーマンス評価の一つである“マネジメントレビュー”の要求事項のうち,適切なものはどれか。
- 令和5年度 春期 問8JIS Q 20000-1:2020(サービスマネジメントシステム要求事項)によれば,パフォーマンス評価の一つである“マネジメントレビュー”の要求事項のうち,適切なものはどれか。
- 令和6年度 春期 問5JIS Q 20000-1:2020(サービスマネジメントシステム要求事項)によれば,内部監査の要求事項のうち,適切なものはどれか。
- 令和4年度 春期 問8JIS Q 20000-1:2020(サービスマネジメントシステム要求事項)を適用している組織において,サービスマネジメントシステム(SMS)が次の要求事項に適合している状況にあるか否かの情報を提供するために,あらかじめ定めた間隔で組織が実施するものはどれか。
- 平成28年度 秋期 問4JIS Q 20000-1の“サービスマネジメントシステムの監視及びレビュー”の要求事項のうち,適切なものはどれか。
- 令和4年度 春期 問2サービスマネジメントのプロセス改善におけるベンチマーキングはどれか。
- 令和元年度 秋期 問5システムの改善に向けて提出された案 1~4 について,評価項目を設定して採点した結果を,採点結果表に示す。効果及びリスクについては 5 段階評価とし,それぞれの評価項目の重要度に応じて,重み付け表に示すとおりの重み付けを行った上で,次の式で総合評価点を算出する。総合評価点が最も高い改善案はどれか。
正解と解説は、答え合わせのあとに出ます。
年度から解く
この分野の問題は 9年度ぶんの試験から出ています。いちばん新しいのは令和7年度 春期です。年度別に解くと、回ごとにまとめて解けます。