令和4年度 春期 午前Ⅱ 問6
サービスマネジメントシステムの計画及び運用
事業関係管理に関する問題
サービスマネジメントの“事業関係管理”において,サービス提供者が実施すべき活動はどれか。
- ア外部供給者が提供又は運用するサービス,サービスコンポーネント,プロセス又はプロセスの一部に関する適用範囲を含めた契約文書を作成し,各外部供給者と合意する。
- イサービスの顧客,利用者及び他の利害関係者を特定し,文書化し,顧客及び他の利害関係者との間にコミュニケーションのための取決めを確立する。
- ウ提供する各サービスについて,文書化したサービスの要求事項に基づいて,一つ以上の SLA を顧客と合意する。
- エ内部供給者又は供給者として行動する顧客に対して,サービスレベル目標,他のコミットメント,活動及び関係者間のインタフェースを定義するための合意文書を作成し,合意し,維持する。
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✓ これが正解イサービスの顧客,利用者及び他の利害関係者を特定し,文書化し,顧客及び他の利害関係者との間にコミュニケーションのための取決めを確立する。
解説
事業関係管理では、顧客や利害関係者を特定し連絡の取決めを確立します。
事業関係管理は、サービス提供者が顧客との関係を築き、維持するための活動です。見分ける軸は、合意文書の作成ではなく、相手を把握して関係を保つ仕組みをつくる記述かどうかです。サービスの顧客、利用者及び他の利害関係者を特定して文書化し、顧客や利害関係者とのコミュニケーションの取決めを確立するという記述は、関係の土台づくりそのものです。残りの選択肢は、外部供給者との契約、顧客との SLA、内部供給者などとの合意文書という、相手ごとに取り交わす文書を扱っており、それぞれ別の管理の活動に当たります。誰と、どうやって意思疎通するかを決めるのが事業関係管理、と覚えると、文書の合意を扱う管理と区別できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア外部供給者が提供又は運用するサービス,サ…:外部供給者が提供するサービスなどの適用範囲を含めて契約文書を作成し、各外部供給者と合意するのは、供給者管理の活動です。サービス提供者が自らの供給元を管理する話で、顧客との関係づくりとは向きが違います。
- ウ提供する各サービスについて,文書化したサ…:文書化したサービスの要求事項に基づき一つ以上の SLA を顧客と合意するのは、サービスレベル管理の活動です。提供する水準を約束する文書を扱っており、利害関係者を特定して意思疎通の取決めをつくる活動とは別です。
- エ内部供給者又は供給者として行動する顧客に…:内部供給者や供給者として行動する顧客との間で、目標やインタフェースを定めた合意文書を作成し維持するのは、供給者管理のうち内部の相手を扱う活動です。顧客との関係を築く活動には当たりません。
この問題の用語
- 供給者管理外部から製品やサービスを受けるときの取り決めと監督のこと。電気や空調のような供給も対象で、途切れたときの備えを含みます。
- サービスレベル管理提供するサービスの目標を顧客と合意し、守れているかを測って保つ活動。稼働率や応答時間を数字で決めます。
- サービスマネジメントITサービスを計画し、提供し、良くしていく一連の管理活動です。計画外の中断や品質の低下は、インシデントとして扱います。
- 供給者製品やサービスを外部から提供する事業者のこと。社内の部門とは区別され、提供する内容や水準は契約で取り決めます。
- 契約当事者の合意で成立する法的な約束のこと。原則として口頭でも成立し、契約書は内容を確かめる証拠になります。
- 利害関係者決定や活動に影響を与える、または影響を受ける人や組織のこと。利用者や株主、取引先などが含まれ、ステークホルダとも呼ばれます。
- SLA提供する側と受ける側で、どの水準まで満たすかをあらかじめ取り決めた合意。緊急時の手順や、守れなかったときの扱いも決めておきます。
- サービスレベル目標提供する側が約束する、測ることのできるサービスの水準です。方針や漠然とした期待とは違い、数値で達成を確かめられます。
出典:令和4年度 春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問6
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問9:マネジメントレビューに関する問題(サービスレベル目標)
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問1(利害関係者)
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問3:事業関係管理に関する問題(供給者)
- 令和3年度 春期 午前Ⅱ 問3:サービスレベル管理に関する問題(サービスレベル管理)
- 平成30年度 秋期 午前Ⅱ 問10:供給者管理に関する問題(供給者管理)
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