ITパスポート 平成22年度 秋期 問7
経営戦略
ニッチ戦略に関する問題
業界内の企業の地位は,リーダ,チャレンジャ,フォロワ,ニッチャの四つに分類できる。フォロワのとる競争戦略として,最も適切なものはどれか。
- ア 大手が参入しにくい特定の市場に焦点を絞り,その領域での専門性を極めることによってブランド力を維持する。
- イ 競合他社からの報復を招かないよう注意しつつ,リーダ企業の製品を参考にしてコストダウンを図り,低価格で勝負する。
- ウ 市場規模全体を拡大させるべく利用者拡大や使用頻度増加のために投資し,シェアの維持に努める。
- エ トップシェアの奪取を目標として,リーダ企業との差別化を図った戦略を展開する。
答えと解説
✓ これが正解イ 競合他社からの報復を招かないよう注意しつつ,リーダ企業の製品を参考にしてコストダウンを図り,低価格で勝負する。
解説
フォロワは正面から争わず、まねて安く出す戦略を取ります。
設問は、業界内の地位をリーダ・チャレンジャ・フォロワ・ニッチャの四つに分けて示しています。四つの肢も、その四つに一つずつ対応しています。だから地位ごとの戦略を、順に当てていきます。市場規模全体を大きくし、シェアを保つのはリーダの戦略です。トップシェアを奪おうとして差別化を図るのは、チャレンジャです。大手が参入しにくい特定の市場で専門性を極めるのは、ニッチャです。残る一つが、設問の問うフォロワの戦略です。報復を招かないよう気を配りながら、リーダの製品をまねて安く出します。だからその戦略を述べた肢が正解です。自ら開発せずに写し、目立たないように生きる形です。争いを避けるという一句が、フォロワの立場を表しています。チャレンジャなら、正面から差別化して攻めます。ニッチャなら、狭い市場でニッチ戦略を採ります。シラバスも、この語を経営の用語として挙げています。
ほかの選択肢の解説
- ア 大手が参入しにくい特定の市場に焦点を絞り,その領域での専門性を極めることによってブランド力を維持する。:特定の市場に焦点を絞り、専門性を極めてブランド力を保つのはニッチャの戦略です。大手が入りにくいすき間を選ぶ点で、確かに効果的な戦い方です。ただしフォロワの戦略ではなく、当てる地位が違います。
- ウ 市場規模全体を拡大させるべく利用者拡大や使用頻度増加のために投資し,シェアの維持に努める。:利用者や使用頻度を増やして市場規模全体を広げ、シェアの維持に投資するのはリーダの戦略です。トップの地位にあるので、市場を育てて守る側に立ちます。争いを避けてまねるフォロワとは、地位が違います。
- エ トップシェアの奪取を目標として,リーダ企業との差別化を図った戦略を展開する。:トップシェアの奪取を目標に、リーダとの差別化を図るのはチャレンジャの戦略です。上に立つ相手と正面から争う、攻める姿勢として筋は通ります。争わずにまねるフォロワとは、向きが正反対です。
関連用語
- ニッチ
戦略 大きな市場で正面から競わず、小さくても求める人がはっきりした市場で強みを発揮する進め方です。 - フォロワ市場でリーダに逆らわず、追従する立場の企業です。
- 競争戦略市場での立ち位置によって取るべき打ち手を変える戦略の考え方である。
- 投資将来の利益を見込んで、設備や仕組みにお金を使うことです。
出典:平成22年度 秋期 ITパスポート試験 問7
解説の最終確認:2026-10-29
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