平成30年度 秋期 午前 問55
サービスマネジメント
サービスストラテジに関する問題
図は,ITIL 2011 edition のサービスライフサイクルの各段階の説明と流れである。a 〜 d の段階名の適切な組合せはどれか。
〔図〕サービスライフサイクルの各段階と説明
┌ a ┐ … IT サービス及び IT サービスマネジメントに対する全体的な戦略を確立する。
↓
┌ b ┐ … 事業要件を取り入れ,事業が求める品質,信頼性及び柔軟性に応えるサービスと,
それを支えるプラクティス及び管理ツールを作り出す。
↓
┌ c ┐ … サービス及びサービス変更を運用に利用できるようにするために,前の段階の成果
を受け取り,事業のニーズを満たすかどうかをテストし,本番環境に展開する。
↓
┌ d ┐ … 顧客とサービス提供者にとっての価値を確保できるように,IT サービスを効果的
かつ効率的に提供しサポートする。
↓
┌ 継続的サービス改善 ┐ … IT サービスマネジメントプロセスと IT サービスに対する改善の
管理を責務とし,効率性,有効性及び費用対効果を向上させるために,サービス
提供者のパフォーマンスを継続的に測定して,プロセス,IT サービス,インフラ
ストラクチャに改善を加える。
〔表〕4 肢の組合せ表
a b c d
ア サービスストラテジ サービスオペレーション サービストランジション サービスデザイン
イ サービスストラテジ サービスデザイン サービストランジション サービスオペレーション
ウ サービスデザイン サービスストラテジ サービストランジション サービスオペレーション
エ サービスデザイン サービストランジション サービスストラテジ サービスオペレーション- アa = サービスストラテジ / b = サービスオペレーション / c = サービストランジション / d = サービスデザイン
- イa = サービスストラテジ / b = サービスデザイン / c = サービストランジション / d = サービスオペレーション
- ウa = サービスデザイン / b = サービスストラテジ / c = サービストランジション / d = サービスオペレーション
- エa = サービスデザイン / b = サービストランジション / c = サービスストラテジ / d = サービスオペレーション
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✓ これが正解イa = サービスストラテジ / b = サービスデザイン / c = サービストランジション / d = サービスオペレーション
解説
戦略・設計・移行・運用の順に並びます。
サービスライフサイクルの各段階に名前を当てる組合せの問いです。段階の名前がそのまま仕事の順番になっているので、訳語に直して並べれば決まります。はじめに来るのがサービスストラテジで、何をやるのかという全体の戦略を定めます。次がサービスデザインで、事業が求める品質や信頼性に応えるものを、それを支える手順や道具ごと作り出します。その次がサービストランジションで、前の段階の成果を受け取り、求めを満たすかどうかを試したうえで本番の環境へ移します。続くのがサービスオペレーションで、日々提供し、支え続けます。最後に置かれた継続的サービス改善が、測って直す役目を担います。並び順だけを頼りにせず、図の説明文から言葉を一つずつ拾って裏を取ると確かです。全体的な戦略を確立するという言い回し、作り出すという言い回し、試して本番環境に展開するという言い回し、効果的かつ効率的に提供し支えるという言い回しが、それぞれの訳語とそのまま重なります。四か所すべてが合う組合せはひとつだけです。見分けの軸は、四つの欄のうちひとつでも破れていないかという点です。組合せを選ぶ形では、合っている欄がいくつあるかを数えるのではなく、破れた欄がひとつでもあれば落とす、と決めておくと迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アa = サービスストラテジ / b = …:bとdの欄が入れ替わっています。この並びでは、作り出すより先に日々の提供が来てしまいます。aとcの欄が合っているぶん半分は正しく見えるので、四つの肢の中では最も紛れるところです。
- ウa = サービスデザイン / b = サ…:aとbの欄が入れ替わっています。何をやるのかを定める前に、どう作るのかを決めることになってしまうため、図の先頭に置かれた、全体的な戦略を確立するという説明とかみ合いません。
- エa = サービスデザイン / b = サ…:aからcまでの三つの欄がまとめて置き換わっています。移してから戦略を定めるという順序になり、流れそのものが崩れてしまうので、説明文の言葉をひとつ拾うだけで落とすことができます。
この問題の用語
- サービスマネジメントITサービスを計画し、提供し、良くしていく一連の管理活動です。計画外の中断や品質の低下は、インシデントとして扱います。
- 信頼性意図した動きと実際の結果が食い違わない度合い。情報セキュリティでは一貫しているという特性、機器ではRASISのRとして壊れにくさを指します。
- テスト決めたとおりに動くかを、実際に動かして確かめる作業のこと。何を確かめるかによって移行テスト、システムテストなどと呼び分けます。
- 改善悪いところを直して、より良い状態にすること。一度で終わらせず、計画・実行・評価・見直しを繰り返して続けるのが基本です。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問55(改変:原典の図表をテキストに書き起こした)
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