令和元年度 秋期 午前Ⅱ 問12
システム構成要素
仮想化に関する問題
システム運用サービスを提供するデータセンタにおいて,サーバに仮想化技術を用いることによって得られる利点のうち,適切なものはどれか。
- アサーバクラスタリングシステムの処理能力を増強する場合,より高速な CPU に変更すれば,ソフトウェアの基本ライセンスの見直しをしなくてよい。
- イ大規模データの分散処理を実現するソフトウェア Apache Hadoop を用いて構築したシステムの場合,1 台の物理サーバ上に構築した環境を用いて,処理能力を検証できる。
- ウデータセンタ全体の電力消費量を削減するために少数の物理サーバに処理を集約する場合,ライブマイグレーションを行えば,移行する際にサービスを停止しなくてよい。
- エ物理サーバの台数を削減する場合,仮想サーバを,応答時間の長い時間帯が重ならないようにして,少数の物理サーバ上に再配置すれば,現状の応答時間を保証できる。
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✓ これが正解ウデータセンタ全体の電力消費量を削減するために少数の物理サーバに処理を集約する場合,ライブマイグレーションを行えば,移行する際にサービスを停止しなくてよい。
解説
ライブマイグレーションなら、仮想サーバを止めずに別の物理サーバへ移せます。
ライブマイグレーションは、稼働中の仮想サーバを停止させずに別の物理サーバへ移す仮想化の機能です。見分ける軸は、仮想化で本当に得られる利点を述べているか、仮想化では保証できないことまで言い切っているかです。電力消費量を減らすために少数の物理サーバへ処理を集約する場面で、ライブマイグレーションを使えばサービスを止めずに移行できるという記述は、この機能の利点そのものです。仮想化の利点は、止めずに動かせることと、まとめられることの二点を軸に読み、保証や見直し不要を言い切る記述には注意すると判別しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アサーバクラスタリングシステムの処理能力を…:より高速な CPU に替えると、CPU の数やコア数に応じてライセンスを決めるソフトウェアでは、契約の条件を見直す必要が出ることがあります。見直さなくてよいと言い切れる利点ではありません。
- イ大規模データの分散処理を実現するソフトウ…:Hadoop は多数のサーバで処理を分散させる仕組みです。1台の物理サーバ上に作った環境では、実機を並べたときの分散処理の能力を確かめたことにはなりません。
- エ物理サーバの台数を削減する場合,仮想サー…:応答時間の長い時間帯が重ならないように配置しても、同じ物理サーバ上で資源の取り合いや仮想化による負荷の上乗せが起きるので、今と同じ応答時間を保証できるとは言えません。
この問題の用語
- システム運用作ったシステムを日々動かし、支えていく仕事のことをいいます。稼働の監視やバックアップ、障害への対応などを決めた手順で行います。
- クラスタリング似ているもの同士を自動でまとめ、集まりを見つける手法です。大量のデータから新しい傾向を導き出すときに使います。
- ライセンスソフトウェアなどを使ってよいと認められた権利や許諾で、台数や期間の条件が付くのがふつうです。ソフトウェアに限ったものをソフトウェアライセンスといいます。
- 分散処理一つの仕事を複数のコンピュータで分担して行う方式です。役割を分けて協調するクライアントサーバも、この形の一つです。
- 移行いまのシステムから新しいシステムへ、業務とデータを移し替えることです。切り替えの手順と、途中で起きる問題の備えが要になります。
- 応答時間要求を終えてから、最初の結果が表示され始めるまでの時間です。処理がすべて終わるまでを測るターンアラウンドタイムとは別です。
出典:令和元年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問12
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問6:移行に関する問題(移行)
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問23:JupyterLabの説明(分散処理)
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問9:仮想化に関する問題(ライセンス)
- 令和4年度 春期 午前Ⅱ 問11:容量・能力管理に関する問題(応答時間)
- 令和元年度 秋期 午前Ⅱ 問5:総合評価点が最も高い改善案(システム運用)
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