令和6年度 春期 午前Ⅱ 問9
システム構成要素
仮想化に関する問題
運用サービスを提供するデータセンターにおいて,サーバに仮想化技術を用いることによって得られる利点のうち,適切なものはどれか。
- ア仮想サーバを,それぞれのリクエストの応答時間が長くなる時間帯が重ならないように,少数の物理サーバに再配置することによって,現状の応答時間を保証した上で物理サーバの台数を削減できる。
- イクラスタ構成のサーバの処理能力をスケールアップによって増強する場合,ソフトウェアの基本ライセンスの条件の確認はしなくてもよい。
- ウサービスの利用が少なくなる夜間の消費電力量を削減させるために,物理サーバの稼働台数を減少させるとき,ライブマイグレーションによって仮想サーバを少数の物理サーバに集約させれば,サービスを停止させなくて済む。
- エ大規模データの分散処理を実現するソフトウェアApache Hadoopを用いて構築したシステムを評価する場合,このシステムを複数の仮想サーバを稼働させる1台の物理サーバ上に構築することによって,システムの処理能力を検証できる。
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✓ これが正解ウサービスの利用が少なくなる夜間の消費電力量を削減させるために,物理サーバの稼働台数を減少させるとき,ライブマイグレーションによって仮想サーバを少数の物理サーバに集約させれば,サービスを停止させなくて済む。
解説
ライブマイグレーションなら、サービスを止めずに仮想サーバを集約できます。
ライブマイグレーションは、稼働中の仮想サーバを止めずに別の物理サーバへ移す技術です。夜間のように利用が少ない時間帯に、仮想サーバを少数の物理サーバへ寄せ、空いた物理サーバを止めれば、消費電力を減らしながらサービスは続けられます。仮想化の利点を問う選択肢では、仮想化で実現できることと、条件次第で言い切れないことを分けて読むのが軸です。応答時間の保証、ライセンス条件、性能評価の正しさのように、仮想化だけでは決まらない事柄を言い切っている記述は疑ってかかると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア仮想サーバを,それぞれのリクエストの応答…:応答時間が長くなる時間帯をずらして配置しても、少数の物理サーバに集めればCPUやメモリなどの資源を仮想サーバ同士で分け合うことになります。現状の応答時間を保証したうえで台数を減らせるとまでは言い切れません。
- イクラスタ構成のサーバの処理能力をスケール…:スケールアップでCPUなどを増強すると、ソフトウェアのライセンスがCPUの数やコア数に応じて決まる場合に条件が変わることがあります。仮想化した環境でも確認は必要で、しなくてよいとはいえません。
- エ大規模データの分散処理を実現するソフトウ…:Apache Hadoopは複数のサーバで処理を分け合う分散処理のソフトウェアです。1台の物理サーバの上に仮想サーバを並べても資源は1台分を共有するので、本来の分散構成での処理能力は検証できません。
この問題の用語
- 応答時間要求を終えてから、最初の結果が表示され始めるまでの時間です。処理がすべて終わるまでを測るターンアラウンドタイムとは別です。
- ライセンスソフトウェアなどを使ってよいと認められた権利や許諾で、台数や期間の条件が付くのがふつうです。ソフトウェアに限ったものをソフトウェアライセンスといいます。
- 分散処理一つの仕事を複数のコンピュータで分担して行う方式です。役割を分けて協調するクライアントサーバも、この形の一つです。
出典:令和6年度 春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問9
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問23:JupyterLabの説明(分散処理)
- 令和4年度 春期 午前Ⅱ 問11:容量・能力管理に関する問題(応答時間)
- 令和3年度 春期 午前Ⅱ 問7:構成管理に関する問題(ライセンス)
- 令和元年度 秋期 午前Ⅱ 問12:仮想化に関する問題(分散処理)
- 平成27年度 秋期 午前Ⅱ 問6:キャパシティ管理に関する問題(応答時間)
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