令和4年度 午後の部 問8
司法書士法
司法書士法人に関する問題
司法書士又は司法書士法人に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。
ア 司法書士は、他の法務局又は地方法務局の管轄区域内に事務所を移転しようとする場合には、現に所属する司法書士会を経由して、日本司法書士会連合会に対し、所属する司法書士会の変更の登録の申請をしなければならない。
イ 司法書士法に基づく業務の停止の処分を受けた司法書士は、当該業務の停止の期間が経過した日から3年を経過するまでの間、司法書士法人の社員となることができない。
ウ 司法書士となる資格を有する者が、司法書士名簿への登録の申請をした場合に、その申請の日から3か月を経過しても当該申請に対して何らの処分がされないときは、当該登録を拒否されたものとして、法務大臣に対して審査請求をすることができる。
エ 司法書士法人は、定款に別段の定めがない場合には、総社員の同意がなければ定款の変更をすることができない。
オ 司法書士法人は、その事務所に、当該事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域内に設立された司法書士会の会員である社員を常駐させなければならない。
- 1アイ
- 2アオ
- 3イエ
- 4ウエ
- 5ウオ
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✓ これが正解1アイ
解説
アとイが誤りで、ウ・エ・オは司法書士法の規定どおりです。
司法書士法の登録の手続と、司法書士法人の社員・定款変更・事務所の規定を問う問題です。条文の細かい要件(経由する会・期間)まで正確に覚えているかが判断の軸です。
アは誤りです。司法書士法第13条第1項は、他の法務局又は地方法務局の管轄区域内に事務所を移転しようとするときは、その管轄区域内に設立された司法書士会、つまり移転先の司法書士会を経由して日本司法書士会連合会に変更の登録を申請すると定めています。現に所属する司法書士会を経由するのではありません。イも誤りです。業務の停止の処分を受けた司法書士が司法書士法人の社員となれないのは、業務の停止の期間を経過しない間です。期間の経過後さらに3年という制限はありません。
ウは正しい記述です。登録の申請をした日から3か月を経過しても何らの処分がされないときは、登録を拒否されたものとして法務大臣に審査請求をすることができます。エも正しく、司法書士法人は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意によって定款の変更をします。オも正しい記述です。司法書士法人は、事務所ごとに、その所在地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域内に設立された司法書士会の会員である社員を常駐させなければなりません。
したがって、誤っているのはアとイの組合せです。所属の変更は移転先の会を経由、業務停止中の者は停止期間中だけ社員になれない、と押さえておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2アオ:アは誤りですが、オは正しい記述です。法人の各事務所には、その地域を管轄する法務局等の区域にある会に入っている社員がいる必要があり、常駐の義務は条文どおりです。
- 3イエ:イは誤りですが、エは正しい記述です。法人の定款を変えるには、別の定めを置いていない限り、社員全員がそろって同意することが必要とされています。
- 4ウエ:ウとエを選ぶ組合せですが、3か月の不作為による審査請求も、総社員の同意による定款変更も規定どおりで、どちらも正しい記述です。
- 5ウオ:ウとオを選ぶ組合せですが、登録の申請への不作為に対する審査請求も、事務所への社員の常駐も規定どおりで、どちらも正しい記述です。
出典:令和4年度 司法書士試験 午後の部(法務省)問8(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、冊子の注記を各問に複写し))。解説は当サイト独自のもので、法務省とは関係ありません。
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