令和3年度 秋期 午前Ⅱ 問2
プロジェクトの資源
責任分担マトリックスに関する問題
表は,RACI チャートを用いた,あるプロジェクトの責任分担マトリックスである。設計アクティビティにおいて,説明責任をもつ要員は誰か。
| アクティビティ | 阿部 | 伊藤 | 佐藤 | 鈴木 | 田中 | 野村 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 要件定義 | C | A | I | I | I | R |
| 設計 | R | I | I | C | C | A |
| 開発 | A | − | R | − | R | I |
| テスト | I | I | C | R | A | C |
(原典の表では「阿部」〜「野村」の列の上に見出し「要員」がかかる。)
- ア阿部
- イ伊藤と佐藤
- ウ鈴木と田中
- エ野村
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✓ これが正解エ野村
解説
設計の行で A(説明責任)が付いている野村さんが答えです。
RACI チャートは、アクティビティごとに各要員の関わり方を R、A、C、I の四つの記号で示す責任分担マトリックスです。R は実行責任、A は説明責任、C は相談対応、I は情報提供を表します。説明責任は、そのアクティビティの結果について最終的に責任を負い、説明する役割で、一つのアクティビティに一人を割り当てるのが基本の考え方です。表の設計の行を横に読むと、阿部さんが R、伊藤さんと佐藤さんが I、鈴木さんと田中さんが C、野村さんが A です。A が付いているのは野村さんだけなので、設計の説明責任をもつのは野村さんです。手を動かす R と結果を引き受ける A を取り違えないことが、この表を読むときの要点です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア阿部:阿部さんは設計の行で R が付いており、作業を実際に行う実行責任の担い手です。結果について最終的に説明する立場は A の役割なので、実際に作業する人と責任を引き受ける人を混同すると、この名前を選んでしまいます。
- イ伊藤と佐藤:伊藤さんと佐藤さんは、設計の行でどちらも I が付いており、進み具合や結果を知らされる情報提供の側です。成果に責任を負う立場ではなく、そもそも説明責任を二人に分けて割り当てる形も RACI の考え方になじみません。
- ウ鈴木と田中:鈴木さんと田中さんは、設計の行でどちらも C が付いており、意見や専門知識を求められる相談対応の役割です。助言をする立場であって、設計の成果について最終的に説明する立場ではありません。
この問題の用語
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
- 要件定義作るシステムに何を求めるかを決める工程。業務の進め方だけでなく、稼働率や復旧までの時間といった条件も書き出します。
- テスト決めたとおりに動くかを、実際に動かして確かめる作業のこと。何を確かめるかによって移行テスト、システムテストなどと呼び分けます。
出典:令和3年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問2
同じ用語が出る問題
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問20:要件が検証可能である例(要件定義)
- 平成31年度 春期 午前Ⅱ 問21:RFIの説明(要件定義)
- 平成30年度 春期 午前Ⅱ 問7:作業配分モデルに関する問題(要件定義)
- 平成29年度 春期 午前Ⅱ 問21:準委任型が適切であるとされるもの(要件定義)
- 平成28年度 春期 午前Ⅱ 問5:スコープコントロールの活動(要件定義)
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