令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問20
システム企画
要件が検証可能である例
要件定義プロセスにおいて,要件を評価する際には,矛盾している要件,検証できない要件などを識別することが求められている。次のうち,要件が検証可能である例はどれか。
- ア個々の要件に,対応必須,対応すべき,できれば対応,対応不要といったように重要性のランク付けがなされている。
- イシステムのライフサイクルの全期間を通して,システムに正当な利害関係をもつ個々の利害関係者が識別できている。
- ウシステムやソフトウェアが,要件定義書の記述内容を満たすか否かをチェックするための方法があり,チェック作業が妥当な費用内で行える。
- エ実現可能か否かにはこだわらず,全ての利害関係者のニーズ及び期待が漏れなく要件定義書に盛り込まれている。
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✓ これが正解ウシステムやソフトウェアが,要件定義書の記述内容を満たすか否かをチェックするための方法があり,チェック作業が妥当な費用内で行える。
解説
要件を満たすか確かめる方法があり、妥当な費用で行えれば検証可能です。
要件が検証可能であるとは、作られたシステムやソフトウェアがその要件を満たしているかどうかを確かめる方法があり、その確認作業が妥当な費用の範囲で行えることを指します。たとえば応答が速いことという要件では判定の基準がありませんが、応答時間が3秒以内と書けば、測定して満たしたかどうかを判定できます。見分ける軸は、選択肢が要件の確かめやすさを述べているのか、重要度や網羅性、関係者の把握といった別の性質を述べているのかです。要件定義で検証可能かを評価するときは、満たしたかどうかを判定できるかに絞って読むと答えが定まります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア個々の要件に,対応必須,対応すべき,でき…:要件に重要性のランクを付けるのは、優先順位を付けて取捨選択するための整理です。どれほど重要な要件でも、満たしたかどうかを判定する方法がなければ検証はできないので、検証可能の例にはなりません。
- イシステムのライフサイクルの全期間を通して…:ライフサイクルを通じて利害関係者を識別できているのは、要件を集める相手に漏れがないことを示すものです。要件の内容を確かめる手段があるかどうかとは別の話で、検証可能の例ではありません。
- エ実現可能か否かにはこだわらず,全ての利害…:実現できるかを問わずにニーズを全て盛り込んだ状態は、むしろ矛盾した要件や実現できない要件を含みやすくなります。満たしたかどうかを確かめる方法についても述べていないので、検証可能の例ではありません。
この問題の用語
- 要件定義作るシステムに何を求めるかを決める工程。業務の進め方だけでなく、稼働率や復旧までの時間といった条件も書き出します。
- 利害関係者決定や活動に影響を与える、または影響を受ける人や組織のこと。利用者や株主、取引先などが含まれ、ステークホルダとも呼ばれます。
- 作業工程を組み立てる、一つひとつの仕事の単位のことです。開始と終了、所要日数をもち、順序をつないで全体の日程を作ります。
出典:令和5年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問20
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問14:妥当性確認プロセスの目的(利害関係者)
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問15:CMMIに関する問題(利害関係者)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問16:テクニカルプロセスの説明(利害関係者)
- 令和3年度 秋期 午前Ⅱ 問2:責任分担マトリックスに関する問題(要件定義)
- 平成31年度 春期 午前Ⅱ 問21:RFIの説明(要件定義)
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