令和6年度 問8
標準管理委託契約書
標準管理委託契約書に関する問題
管理事務の内容及び実施方法に関する次の記述のうち、標準管理委託契約書によれば、最も不適切なものはどれか。
- 1管理組合が大規模修繕工事実施設計及び工事監理業務をマンション管理業者に委託するときは、業務内容の独立性が高いという当該業務の性格から、管理委託契約とは別個の契約にすることが望ましい。
- 2出納業務として、マンションの各専有部分の水道料の計算、収納をマンション管理業者に委託することができる。
- 3マンション管理業者は、管理組合に代わって、管理組合が行うべき共用部分に係る損害保険契約やマンション内の駐車場の使用契約に関する事務を行う。
- 4管理員業務における立会業務として、工事の完了確認を行う場合には、外注業者による工事が設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認する。
答えと解説を見る
✓ これが正解4管理員業務における立会業務として、工事の完了確認を行う場合には、外注業者による工事が設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認する。
解説
工事の完了確認は、設計図書どおりかを確かめるものではありません。
本問は、標準管理委託契約書(令和5年9月改訂版)の別表とコメントが定める管理事務の内容と実施方法を確かめる問です。不適切なものを選びます。
管理員業務の一つである立会業務について、コメントは、工事の完了確認とは、工事が設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認するものではなく、外観目視等によりその完了を確認することや外注業者から業務終了の報告を受けることをいう、と説明しています。設計図書とは、工事の内容を示す設計図や仕様書のことです。管理員の立会いは工事の品質を検査する役割ではないため、確認の範囲を外観や報告の受領にとどめているわけです。設計図書のとおりかを確かめるとする記述はこのコメントと逆なので不適切で、これが答えです。
ほかの記述は、コメントや別表の内容に合っています。大規模修繕工事の実施設計と工事監理は独立性の高い業務として別契約が望ましいこと、出納業務に水道料等の計算・収納を含められること、損害保険契約や駐車場の使用契約に関する事務を管理組合に代わって行うことは、いずれも契約書に記載があります。
見分け方としては、管理員の立会いは見届けと報告の受け取りであり、工事の品質の検査ではない、と区別して覚えておくと迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1管理組合が大規模修繕工事実施設計及び工事…:コメントは、大規模修繕工事実施設計及び工事監理業務について、業務内容の独立性が高いという性格から、本契約とは別個の契約にすることが望ましいとしています。記述はこの考え方どおりで適切です。
- 2出納業務として、マンションの各専有部分の…:出納業務に関するコメントは、組合員等が管理組合に支払うべき水道料、冷暖房料、給湯料等の計算や収納を委託する場合を想定しています。各専有部分の水道料の計算・収納を委託できるとする記述は適切です。
- 3マンション管理業者は、管理組合に代わって…:別表第1は、管理業者が管理組合に代わって、共用部分に係る損害保険契約、マンション内の駐車場等の使用契約、専門的知識を有する者との契約等に係る事務を行うとしています。記述はこれに沿っています。
出典:令和6年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問8
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)