令和6年度 問5
標準管理委託契約書
標準管理委託契約書に関する問題
管理組合Aとマンション管理業者Bが管理委託契約を締結した場合に関する次の記述のうち、標準管理委託契約書によれば、最も不適切なものはどれか。
- 1A及びBは、管理委託契約の成立の証として契約書1通を作成し、A及びBが記名押印した上、Aが当該契約書を保有した。
- 2Bは、Aの組合員から専有部分の売却の依頼を受けた宅地建物取引業者からの求めに応じて、Aに代わって、当該宅地建物取引業者に対し、管理規約の写しを提供し、その提供に要した費用を当該宅地建物取引業者から受領した。
- 3Bは、漏水の発生により、Aのために業務を緊急に行う必要があったため、Aの組合員が現に居住する専有部分に立ち入って業務を実施し、A及び当該組合員に対し、事後速やかに報告を行った。
- 4Aは、Bがマンション管理業の登録の取消しの処分を受けたため、Bに対して何らの催告をせず、Bとの管理委託契約を解除した。
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✓ これが正解1A及びBは、管理委託契約の成立の証として契約書1通を作成し、A及びBが記名押印した上、Aが当該契約書を保有した。
解説
契約書は2通作成し、管理組合と管理業者が各1通を保有します。
本問は、標準管理委託契約書(令和5年9月改訂版)の契約書の作成、宅地建物取引業者への情報提供、緊急時の立入り、契約の解除の定めを確かめる問です。不適切なものを選びます。
標準管理委託契約書の末尾は、契約の成立の証として契約書2通を作成し、管理組合Aと管理業者Bが記名押印したうえで、各自1通を保有する形になっています。1通だけ作り管理組合Aだけが持つという記述は、この定めと合わないため不適切で、これが答えです。当事者の双方が契約の中身を手元で確かめられるようにする、という趣旨で考えると覚えやすくなります。
一方、宅地建物取引業者に規約の写しを提供してその費用を業者から受け取ること(第15条)、災害や事故で緊急に必要なときに専有部分に立ち入り、事後速やかに管理組合と当該組合員に報告すること(第14条第3項)、管理業者が登録の取消しの処分を受けたときに催告なしで解除すること(第20条第2項)は、いずれも契約書に沿った対応です。
見分け方としては、契約書は当事者の数だけ作って各自が持つ、という原則を押さえておけば、通数や保有者をずらした記述にすぐ気づけます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2Bは、Aの組合員から専有部分の売却の依頼…:第15条は、組合員から売却等の依頼を受けた宅地建物取引業者の求めに応じ、管理業者が管理組合に代わって管理規約等の写しを提供するとし、その業務に要する費用を相手方である業者から受領できると定めています。記述どおりで適切です。
- 3Bは、漏水の発生により、Aのために業務を…:第14条第3項は、災害や事故等で管理組合のために緊急に行う必要があるとき、管理業者は専有部分等に立ち入ることができ、管理組合と立ち入った専有部分の組合員等に事後速やかに報告するとしています。記述は定めに沿っています。
- 4Aは、Bがマンション管理業の登録の取消し…:第20条第2項は、相手方がマンション管理業の登録の取消しの処分を受けたときなどは、何らの催告を要せずに契約を解除できるとしています。Bが登録の取消しを受けた以上、Aが催告なしで解除したのは適切です。
出典:令和6年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問5
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