法務|平成23年度 特別 ITパスポート試験 問91
〔中問A・システム開発の契約〕〔ストラテジ〕販売管理システムの開発で顧客情報を X 社に直接利用させるために,W 社が行っておくべきことはどれか。
〔中問A の記述(抜粋・再掲)〕日用雑貨の製造を行う W 社は,販売管理システムの構築を予定し,RFP を作成して開発ベンダの X 社から提案を受けた。なお,W 社にとって重要な顧客情報の扱いについては,契約時に必要な処置を講じることにした。X 社からの提案では,Y 社の販売管理ソフトウェアパッケージを利用し,要件定義からシステムテストまでの一括請負契約とする。
- X 社が顧客情報を早く扱えるように,開発の一括請負契約を X 社と早急に結ぶ。
- 開発がスムーズに行えるように,顧客情報の詳細データを開発の正式契約前に X 社へ渡す。
- ✓ これが正解顧客情報が X 社によって外部に漏れたり,不適切に取り扱われたりしないように,X 社と守秘義務契約を結ぶ。
- 顧客数に対応した販売管理ソフトウェアパッケージのライセンス契約を Y 社と結ぶ。
解説
渡す前に、外へ漏らさないという約束を交わしておきます。
客の情報を外の会社へ直に扱わせる場面でした。扱わせれば、そこから漏れる恐れが生まれます。だから渡す前に、縛りを掛けておく要りがありました。外へ漏らさない、不適切に扱わないという約束です。この約束を守秘義務の契約と呼びます。だからこの契約を結ぶと述べた肢が当たりました。守らなかったときの責めも、あわせて定めておきます。開発の契約を早く結ぶだけでは、縛りになりません。作る範囲や期限を決めても、情報の扱いは縛れませんでした。正式に結ぶ前に細かい情報を渡す手も、順が逆です。縛りの無いまま渡せば、守るものが何もありません。使う許しの契約は、品を使うための取り決めでした。結ぶ相手も、情報を扱う会社とは別に在ります。渡す前に縛るのが筋でした。シラバスも、秘密保持の観点に留意すると述べています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 開発の契約を早く結ぶと述べた肢のほうです。作る範囲と期限を、先に固める手でした。進め方としては、確かに大切になります。けれども情報の扱いは縛れませんでした。守る中身が別に在ります。必要な処置になりません。縛りになりません。
- 正式に結ぶ前に情報を渡す肢が、こちらです。早く渡せば、確かに開発は進むでしょう。ところが縛りが何も掛かっていません。漏れても、責めを問う根拠がありませんでした。順が逆になっています。最も危うい手です。渡す前に結びます。
- 使う許しの契約を結ぶ肢が、こちらに当たります。品を使うために、確かに要る取り決めでした。けれども情報の扱いを縛るものではありません。しかも結ぶ相手が、別の会社になっています。扱う題も相手も違いました。守りの契約ではありません。
この問題に関係する言葉
- 秘密保持
出典:平成23年度 特別 ITパスポート試験 問91(改変:原典の図表をテキストに書き起こした)
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