法務|平成25年度 秋期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問86
〔中問A・商品開発プロジェクト〕〔ストラテジ〕N 社が,見積依頼先の B 社及び C 社と守秘義務契約を締結した理由として,適切なものはどれか。
〔中問A の記述(抜粋・再掲)〕N 社は,携帯情報端末用アプリケーションソフトウェア(携帯アプリ)の商品開発プロジェクトを,4 月 1 日に社外秘で立ち上げた。マーケティングを自社で,ソフトウェア開発を外部調達で行う。
〔7 月 1 日までのプロジェクトの経緯〕(2) ソフトウェア開発:B 社及び C 社と守秘義務契約を締結後,この 2 社に見積書を提出してもらい,6 月中旬に B 社と請負契約を締結した。
- N 社と契約した業務を,外部調達先が再委託することを禁止するため
- 外部調達先の従業員に,N 社プロジェクトメンバからの指揮命令を確実に守らせるため
- ソフトウェアに関する N 社の著作権を守るため
- ✓ これが正解見積書作成のために B 社,C 社に与える情報が,いずれかを通じて外部に漏れるのを防止するため
解説
取引が成り立たなくても、見せた中身は相手に残ります。
この計画は、社外に知られないよう立ち上げられました。見積もりを作らせるには、中身を教えるほかありません。しかも教えた相手は二社で、一方とは取引に至っていません。だから、教える前に外へ出さない約束をさせておきます。これが守秘義務契約の狙いで、漏れの防止を述べた肢が当たります。教えた中身は、断られた後も相手に残ります。外部に仕事を回させないための書面だ、とする肢があります。回し方の決まりは、注文そのものの契約の中に書かれます。相手の従業員へ指図を通すために結ぶ、と読む肢もあります。請け負う形では、注文した側が相手の人に指図できません。できてしまえば、働かせ方の決まりに触れます。作られたものの権利を守る目的だ、と述べる肢も外れます。権利が誰のものになるかは、特別の定めを置いて決めます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 外部の調達先が仕事を回すことを禁じるためだとします。回し方は、注文そのものの書面で定める事柄です。秘密を守らせる約束の狙いではありません。回せるかどうかを問われたなら、そちらの書面が答えです。定めを置く場所が違います。
- 相手の従業員に指図を守らせるためだとしています。請け負う形では、注文した側は相手の人に指図できません。指図をすれば、働かせ方の決まりに触れます。人を借りたいなら、別の形の契約が要ります。そもそも前提が成り立ちません。
- 作られたものの権利を守るためだとしています。誰のものになるかは、特別の定めを置いて決めます。秘密を守る約束だけでは、権利の行き先は動きません。権利の帰属を問われたなら、その定めが答えです。守ろうとしている的が違います。
この問題に関係する言葉
- 守秘義務契約
出典:平成25年度 秋期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問86
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