第110回 午前 問38
保健医療福祉行政論
地域医療構想に関する問題
平成26年(2014年)に成立した地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律〈医療介護総合確保推進法〉で示された地域医療構想について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1構想区域は現行の三次医療圏を原則としている。
- 2地域包括ケアシステムの進捗と密接に関係する。
- 3都道府県は地域医療構想の調整会議を設けて必要な協議を行う。
- 4令和2年度(2020年度)末までに約9割の都道府県で策定を終えた。
- 5令和22年(2040年)の医療需要と医療従事者の必要量を推計して定める。
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✓ これが正解2地域包括ケアシステムの進捗と密接に関係する。
✓ これが正解3都道府県は地域医療構想の調整会議を設けて必要な協議を行う。
解説
地域包括ケアと密接に関係し、都道府県が調整会議で協議します。
地域医療構想は、医療介護総合確保推進法による医療法の改正で設けられたもので、都道府県が医療計画の一部として、将来の医療需要を推計し、病床の機能ごとに必要な病床数を定め、その実現に向けた方策を示すものです。厚生労働省の資料は、出題当時の地域医療構想を、二次医療圏を基本とする構想区域ごとに、2025年の医療需要を踏まえた病床数の必要量を定めるものと説明しています。
地域医療構想は、病床の機能分化と連携を進め、退院後の在宅医療や介護の受け皿を整えることと一体で進められるため、地域包括ケアシステムの進み具合と密接に関係します。また、医療法第30条の14第1項は、都道府県が構想区域ごとに医療関係者や医療保険者などとの協議の場を設け、地域医療構想の達成を推進するために必要な事項を協議するとしており、これが地域医療構想調整会議です。この2つが正しい記述です。
構想区域は三次医療圏ではなく二次医療圏が基本です。策定は平成28年度末までに全ての都道府県で完了しています。推計の年は2025年で、2040年ではありません。覚え方として、出題当時の構想は、二次医療圏、2025年、調整会議の3語で押さえておくとよいでしょう。
出題当時は2025年を見据えた構想でした。医療法等の一部を改正する法律(令和7年)により、2040年頃を見据え、病床だけでなく外来・在宅医療や介護との連携も含めた新たな地域医療構想へ改める改正が成立しており、新たな構想の策定に関する規定は令和9年4月1日に施行される予定です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1構想区域は現行の三次医療圏を原則としている。:構想区域は、二次医療圏を基本として設定するものとされています。高度な医療を担う三次医療圏は範囲が広すぎ、病床の機能ごとに必要量を見込む単位には使われていません。
- 4令和2年度(2020年度)末までに約9割の都道府県で策定を終えた。:各都道府県は平成27年4月から策定に取りかかり、平成28年度末には全ての都道府県が作り終えています。令和2年度末で約9割という時期と割合は、実際の経過と合いません。
- 5令和22年(2040年)の医療需要と医療従事者の必要量を推計して定める。:出題当時の構想で推計の対象とされたのは、2025年の医療需要とそれに見合う病床数の必要量です。2040年の医療需要と医療従事者の必要量を推計するという内容ではありません。
出典:第110回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問38(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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