第110回 午後 問29
保健医療福祉行政論
感染症法に関する問題
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉で規定されているのはどれか。2つ選べ。
- 1検疫所の設置
- 2飼い犬の狂犬病予防注射
- 3病原体に汚染された場所の消毒
- 4結核患者の通院医療費の公費負担
- 5食中毒発生時の飲食店の営業停止
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✓ これが正解3病原体に汚染された場所の消毒
✓ これが正解4結核患者の通院医療費の公費負担
解説
汚染場所の消毒と結核の通院医療費の公費負担が感染症法です。
感染症対策の規定がどの法律にあるかを見分ける問題です。感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)は、感染症の発生の届出、就業制限や入院、消毒などのまん延防止の措置、医療費の公費負担などを定めています。平成19年に結核予防法が統合されたため、結核の対策もこの法律に含まれています。
病原体に汚染された場所の消毒は、法第27条第1項が根拠です。都道府県知事は、一類から四類の感染症や新型インフルエンザ等感染症のまん延を防ぐため必要なときは、病原体に汚染された場所などについて、管理者などに消毒を命ずることができます。結核患者の通院医療費の公費負担は、法第37条の2第1項が根拠です。都道府県は、結核の適正な医療を普及するため、患者や保護者の申請により、結核指定医療機関で受ける医療の費用の百分の九十五に相当する額を負担することができます。したがって、この2つが感染症法の規定です。検疫所は検疫法、飼い犬の予防注射は狂犬病予防法、飲食店の営業停止は食品衛生法がそれぞれ根拠です。
結核は平成19年から感染症法の対象になった、と押さえておくと、結核に関する規定の所在を迷わずに判断できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1検疫所の設置:検疫所は、海外から感染症が入り込むのを空港や港で防ぐための機関で、その設置や業務は検疫法に定められています。国内での感染症の発生やまん延の防止を定めた感染症法の規定ではありません。
- 2飼い犬の狂犬病予防注射:飼い犬の登録と年1回の予防注射は、狂犬病予防法で飼い主に義務付けられています。狂犬病そのものは感染症法の四類感染症ですが、犬への予防注射の義務は感染症法の規定ではありません。
- 5食中毒発生時の飲食店の営業停止:食中毒が起きた飲食店に営業の禁止や停止を命じる処分は、食品衛生法に基づいて行われます。食中毒の調査や営業者への措置は食品衛生の分野の仕組みで、感染症法が定める規定ではありません。
出典:第110回 保健師国家試験 午後(厚生労働省)問29(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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