2025年1月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問54
相続・事業承継
代襲相続に関する問題
民法上の相続分に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
- 1相続人が複数いる場合、各共同相続人は、被相続人の遺言により相続分や遺産分割方法の指定がされていなければ、法定相続分どおりに相続財産を分割しなければならない。
- 2共同相続人の1人が遺産の分割前にその相続分を共同相続人以外の第三者に譲り渡した場合、他の共同相続人は、当該第三者に対して一定期間内にその価額および費用を支払うことで、その相続分を譲り受けることができる。
- 3被相続人の兄弟姉妹が相続人である場合において、当該兄弟姉妹のうち被相続人の相続開始以前に死亡した者がいるときは、その死亡した者の子が代襲して相続人となる。
- 4養子の法定相続分は、実子の法定相続分と同じである。
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✓ これが正解1相続人が複数いる場合、各共同相続人は、被相続人の遺言により相続分や遺産分割方法の指定がされていなければ、法定相続分どおりに相続財産を分割しなければならない。
解説
遺産は、共同相続人の協議で法定相続分と異なる割合でも分割できます。
民法の相続分には、遺言で指定される指定相続分と、民法が定める法定相続分があります。
共同相続人は、遺言で分割が禁じられている場合などを除き、いつでも協議によって遺産の全部または一部を分割できます。遺産分割協議では、共同相続人全員が合意すれば、法定相続分と異なる割合で分けることもできます。法定相続分は分け方のめやすであり、必ずそのとおりに分けなければならないものではありません。したがって、この記述が不適切です。
共同相続人の1人が遺産分割の前に相続分を第三者に譲り渡したときは、他の共同相続人はその価額と費用を償還して相続分を譲り受けることができ、この権利は1ヵ月以内に行使しなければなりません。兄弟姉妹が相続人で、相続開始以前に亡くなった兄弟姉妹がいれば、その子が代襲相続人になります。養子の法定相続分は実子と同じです。
覚え方は、法定相続分は分け方の基準で、全員の合意があれば自由に分けられる、と押さえることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2共同相続人の1人が遺産の分割前にその相続…:相続分が第三者に渡ると遺産分割の協議に部外者が加わることになるため、民法は他の共同相続人がその価額と費用を払って取り戻すことを認めています。記述は適切です。
- 3被相続人の兄弟姉妹が相続人である場合にお…:兄弟姉妹が相続人となる場合も代襲相続は認められ、先に亡くなった兄弟姉妹の子が代わって相続人になります。ただし、その子の子が再び代襲することはありません。記述は適切です。
- 4養子の法定相続分は、実子の法定相続分と同…:養子は縁組の日から実子と同じ身分を取得するので、法定相続分も実子と同じです。子が複数いれば、養子か実子かを区別せず等しく分けます。記述は適切です。
出典:2025年1月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問54(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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