2025年1月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問51
相続・事業承継
民法上の贈与に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1書面によらない贈与は、その履行の終わった部分を除き、各当事者が解除をすることができる。
- 2死因贈与では、民法の遺贈に関する規定が準用され、贈与者の一方的な意思表示により成立し、贈与者の死亡によってその効力を生じる。
- 3定期贈与は、贈与者または受贈者の死亡によって、その効力を失う。
- 4負担付贈与では、受贈者がその負担である義務を履行しない場合において、贈与者が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がない場合、原則として、贈与者は、当該贈与の解除をすることができる。
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✓ これが正解2死因贈与では、民法の遺贈に関する規定が準用され、贈与者の一方的な意思表示により成立し、贈与者の死亡によってその効力を生じる。
解説
死因贈与は、贈与者と受贈者の合意によって成立する契約です。
民法上の贈与は、贈与者が財産を無償で与える意思を示し、受贈者がこれを受諾することで成立する契約です。
死因贈与は、贈与者の死亡によって効力を生じる贈与で、民法は、その性質に反しない限り遺贈に関する規定を準用すると定めています。しかし、死因贈与も贈与である以上、贈与者と受贈者の合意によって成立する契約です。遺言による一方的な意思表示で成立する遺贈とは、成立の仕方が異なります。したがって、贈与者の一方的な意思表示により成立するとする記述が不適切です。
書面によらない贈与は、履行の終わった部分を除き、各当事者が解除できます。定期贈与(毎年一定額を贈るなど定期の給付を目的とする贈与)は、贈与者または受贈者の死亡によって効力を失います。負担付贈与で受贈者が負担を履行しない場合は、贈与者が相当の期間を定めて催告し、その期間内に履行がなければ、原則として贈与を解除できます。
見分け方は、死因贈与は双方の合意による契約、遺贈は遺言による一方的な行為、と成立の仕方で区別することです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1書面によらない贈与は、その履行の終わった…:口約束だけの贈与は、まだ渡していない部分であれば、贈与者からも受贈者からも解除できます。すでに引き渡した部分は解除できない点も含め、記述は適切です。
- 3定期贈与は、贈与者または受贈者の死亡によ…:毎年決まった額を贈るような定期贈与は、贈る側と受け取る側のどちらかが亡くなれば効力を失い、その相続人には引き継がれません。記述は適切です。
- 4負担付贈与では、受贈者がその負担である義…:受贈者が負担を果たさないときは、贈与者は相当の期間を定めて催告し、それでも履行がなければ贈与を解除できます。双務契約の規定が準用されるためで、記述は適切です。
出典:2025年1月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問51(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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