2023年9月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問55
相続・事業承継
民法上の相続分に関する問題
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民法上の相続分に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
- 1被相続人は、遺言で、共同相続人の相続分を定めることができるが、これを定めることを第三者に委託することはできない。
- 2共同相続人の1人が遺産の分割前にその相続分を共同相続人以外の第三者に譲り渡した場合、他の共同相続人は、当該第三者に対して一定期間内にその価額および費用を支払うことで、その相続分を譲り受けることができる。
- 3父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の法定相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の法定相続分と同じである。
- 4養子の法定相続分は、実子の法定相続分の2分の1である。
答えと解説
✓ これが正解2共同相続人の1人が遺産の分割前にその相続分を共同相続人以外の第三者に譲り渡した場合、他の共同相続人は、当該第三者に対して一定期間内にその価額および費用を支払うことで、その相続分を譲り受けることができる。
解説
第三者に譲渡された相続分は、他の共同相続人が価額と費用を払って取り戻せます。
この問は、遺言による相続分の指定、相続分の取戻し、半血の兄弟姉妹と養子の法定相続分といった、民法上の相続分の規定を問うものです。
共同相続人の1人が遺産の分割前に自分の相続分を第三者に譲り渡した場合、他の共同相続人は、その価額と費用を償還して、その相続分を譲り受けることができます。相続人でない人が遺産分割に加わるのを防ぐための制度で、この権利は1ヵ月以内に行使しなければなりません。この記述が適切で、正解です。
ほかの記述は不適切です。被相続人は遺言で共同相続人の相続分を定めることができ、その指定を第三者に委託することもできます。父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹(半血の兄弟姉妹)の法定相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の2分の1です。養子の法定相続分は実子と同じで、実子の2分の1ではありません。
相続分で差がつくのは半血の兄弟姉妹(全血の2分の1)だけで、養子と実子、嫡出子と非嫡出子は同じ、と覚えておくと判断しやすくなります。
ほかの選択肢の解説
- 1被相続人は、遺言で、共同相続人の相続分を定めることができるが、これを定めることを第三者に委託することはできない。:被相続人は、遺言で各相続人の相続分を指定できるだけでなく、その指定を第三者に任せることもできます。第三者に委託することはできないとする記述は不適切です。
- 3父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の法定相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の法定相続分と同じである。:父母の一方だけが同じ兄弟姉妹(半血の兄弟姉妹)の法定相続分は、父母の両方が同じ兄弟姉妹の2分の1とされています。同じとする点が誤りで、この記述は不適切です。
- 4養子の法定相続分は、実子の法定相続分の2分の1である。:養子は縁組の日から養親の嫡出子の身分を取得するので、法定相続分は実子と同じです。実子の2分の1とする記述は不適切です。普通養子は実親の相続人にもなります。
出典:2023年9月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問55(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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