2025年1月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問55
相続・事業承継
配偶者の税額軽減に関する問題
配偶者に対する相続税額の軽減(以下「配偶者の税額軽減」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1配偶者の税額軽減の適用を受けることにより配偶者の納付すべき相続税額が0(ゼロ)となる場合、当該配偶者は相続税の申告書を提出する必要はない。
- 2相続税の申告期限までに分割されていない財産は、原則として、配偶者の税額軽減の対象とならないが、相続税の申告書に「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付し、申告期限までに分割されなかった財産について申告期限から3年以内に分割したときは、配偶者の税額軽減の対象となる。
- 3相続の放棄をした被相続人の配偶者が遺贈により取得した財産は、配偶者の税額軽減の対象とならない。
- 4配偶者の税額軽減の適用を受けるためには、相続が開始した日の前日において被相続人との婚姻期間が20年以上でなければならない。
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✓ これが正解2相続税の申告期限までに分割されていない財産は、原則として、配偶者の税額軽減の対象とならないが、相続税の申告書に「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付し、申告期限までに分割されなかった財産について申告期限から3年以内に分割したときは、配偶者の税額軽減の対象となる。
解説
申告期限から3年以内に分割した財産は、配偶者の税額軽減の対象になります。
配偶者に対する相続税額の軽減(配偶者の税額軽減)は、被相続人の配偶者が相続や遺贈で取得した財産について、1億6千万円か配偶者の法定相続分相当額のいずれか多い金額までは相続税がかからないようにする制度です。
原則として、相続税の申告期限までに分割されていない財産は、軽減の対象になりません。ただし、申告書に申告期限後3年以内の分割見込書を添付し、申告期限から3年以内に分割した場合は、その財産も軽減の対象になります。したがって、この記述が適切です。
配偶者の税額軽減は、納付する税額がゼロになる場合でも、相続税の申告書を提出しなければ適用を受けられません。相続の放棄をした配偶者でも、遺贈により取得した財産は軽減の対象になります。また、相続税の配偶者の税額軽減には、婚姻期間の長さに関する要件はありません。
覚え方は、配偶者の税額軽減は申告が必要、未分割でも期限から3年以内の分割なら対象、婚姻期間は問わない、と3点で押さえることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1配偶者の税額軽減の適用を受けることにより…:配偶者の税額軽減は、軽減の明細を記載した相続税の申告書を提出することで適用を受ける制度です。軽減の結果、納める税額がゼロになっても申告書は提出しなければなりません。
- 3相続の放棄をした被相続人の配偶者が遺贈に…:相続を放棄した配偶者は相続人ではなくなりますが、遺贈で財産を受け取れば、その財産は軽減の対象になります。対象にならないとする点が誤りです。
- 4配偶者の税額軽減の適用を受けるためには、…:相続税のこの制度には、婚姻期間の長さに関する要件はありません。婚姻期間20年以上が条件になるのは贈与税の配偶者控除で、両者を混同した記述です。
出典:2025年1月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問55(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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