2024年9月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問34
タックスプランニング
住宅借入金等特別控除に関する問題
所得税における住宅借入金等特別控除(以下「住宅ローン控除」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、2024年3月に住宅ローンを利用して住宅を取得し、同年中にその住宅を居住の用に供したものとする。
- 1住宅ローン控除の適用を受けるためには、原則として、住宅を取得した日から6ヵ月以内に自己の居住の用に供し、適用を受ける年の12月31日まで引き続き居住していなければならない。
- 2住宅ローン控除の適用を受けるためには、納税者のその年分の合計所得金額が3,000万円以下でなければならない。
- 3住宅ローンの一部繰上げ返済を行い、借入金の償還期間が当初の契約により定められていた最初に償還した月から10年未満となった場合、残りの控除期間について住宅ローン控除の適用を受けることはできない。
- 4新たに取得した住宅を居住の用に供した年に、これまで居住の用に供していた住宅を譲渡して「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」の適用を受けた場合、住宅ローン控除の適用を受けることはできない。
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✓ これが正解2住宅ローン控除の適用を受けるためには、納税者のその年分の合計所得金額が3,000万円以下でなければならない。
解説
合計所得金額の要件は2,000万円以下で、3,000万円ではありません。
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、住宅ローンの年末残高に応じて所得税額から控除する制度で、居住の時期、所得、借入金の返済期間、他の特例との関係などの要件があります。この問の住宅は2024年に取得して居住を始めたものです。
居住の時期の要件として、取得の日から6ヵ月以内に住み始め、控除を受ける年の12月31日まで引き続き住んでいることが必要です。借入金は10年以上にわたって分割返済するものでなければならず、繰上げ返済で当初の最初の償還月から10年未満になると、それ以後は控除を受けられません。また、居住年とその前2年・後3年の計6年間に居住用財産の3,000万円特別控除などの適用を受けると、住宅ローン控除は受けられません。
所得の要件は、その年分の合計所得金額が2,000万円以下であることです。3,000万円以下とする記述は要件の金額を誤っているため、この記述が不適切です。
覚え方として、2,000万円以下(所得)、10年以上(返済期間)、6ヵ月以内(入居)の3つの数字をセットで押さえておくと整理しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1住宅ローン控除の適用を受けるためには、原…:取得の日から6ヵ月以内に自分で住み始め、控除を受ける年の年末まで住み続けていることは、住宅ローン控除の基本的な要件そのものです。この記述は適切です。
- 3住宅ローンの一部繰上げ返済を行い、借入金…:一部繰上げ返済によって償還期間が当初の最初の償還月から10年未満に縮むと、借入金が10年以上の分割返済という条件を満たさなくなります。残りの期間に控除を受けられないので、この記述は適切です。
- 4新たに取得した住宅を居住の用に供した年に…:新居に住み始めた年に旧宅を譲渡して3,000万円の特別控除を受けると、その年は特別控除を受けた期間に含まれるので、住宅ローン控除と併せて受けることはできません。この記述は適切です。
出典:2024年9月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問34(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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