2024年9月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問32
タックスプランニング
配当所得に関する問題
所得税における各種所得に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1個人が賃貸している土地を売却したことによる所得は、譲渡所得となる。
- 2個人が不動産の貸付けを事業的規模で行った場合における賃貸収入による所得は、不動産所得となる。
- 3個人年金保険の契約者(=保険料負担者)である個人が、その保険契約に基づく年金を年金形式で受け取ったことによる所得は、雑所得となる。
- 4個人事業主が事業資金で購入した株式の配当金を受け取ったことによる所得は、事業所得となる。
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✓ これが正解4個人事業主が事業資金で購入した株式の配当金を受け取ったことによる所得は、事業所得となる。
解説
株式の配当金は、事業資金で買った株式でも配当所得になります。
所得税では、所得をその性質によって10種類に区分し、区分ごとに計算方法が決まっています。この問は、取引の形から正しい所得区分を選べるかを確かめるものです。
賃貸していた土地そのものを売却した所得は、資産の譲渡による所得なので譲渡所得です。不動産の貸付けによる賃貸収入は、事業的規模で行っていても不動産所得に区分されます(事業的規模かどうかは、青色申告特別控除の額などの扱いに影響します)。契約者(保険料負担者)が年金形式で受け取る個人年金保険の年金は雑所得です。
一方、株式の配当金は、法人から受ける剰余金の配当にあたるので配当所得に区分されます。株式を事業資金で購入した場合でも、受け取った配当が事業所得に変わることはありません。したがって、事業所得となるとする記述が不適切です。
覚え方として、所得区分はお金の出どころではなく、何から生じた所得か(資産の譲渡、貸付け、配当など)で決まると押さえておくと判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1個人が賃貸している土地を売却したことによ…:土地を人に貸していたとしても、その土地自体を売って得た利益は資産の譲渡から生じたものなので、譲渡所得になります。地代として受け取る賃料は不動産所得ですが、売却益はそれとは別の区分です。
- 2個人が不動産の貸付けを事業的規模で行った…:不動産の貸付けから生じる所得は、規模が大きく事業的規模であっても事業所得にはならず、不動産所得のままです。事業的規模かどうかは所得の区分ではなく、控除額などの扱いを左右します。
- 3個人年金保険の契約者(=保険料負担者)で…:保険料を負担した契約者本人が個人年金保険の年金を年金形式で受け取る場合、その年金は公的年金等以外の雑所得として扱われます。一時金で受け取る場合とは区分が異なります。
出典:2024年9月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問32(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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