2024年9月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問33
タックスプランニング
損益通算に関する問題
Aさんの2024年分の所得の金額が以下のとおりであった場合の所得税における総所得金額として、最も適切なものはどれか。なお、▲が付された所得の金額は、その所得に損失が発生していることを意味するものとする。
| 給与所得の金額 | 600万円 |
|---|---|
| 不動産所得の金額 | ▲50万円(土地等の取得に要した負債の利子の額はない) |
| 譲渡所得の金額 | ▲180万円(ゴルフ会員権の譲渡により生じた損失) |
- 1370万円
- 2420万円
- 3550万円
- 4600万円
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✓ これが正解3550万円
解説
不動産所得の損失だけを通算し、600万円-50万円=550万円です。
総所得金額を求めるには、損益通算できる損失とできない損失を分けることが要点です。損益通算とは、一定の所得の損失を他の所得の金額から差し引く仕組みで、対象になるのは不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の4つの所得の損失に限られます。
不動産所得の損失50万円は、土地等の取得に要した負債の利子がないとされているので、全額を損益通算できます。これに対して、ゴルフ会員権の譲渡損失180万円は、生活に通常必要でない資産から生じた損失にあたるため、譲渡所得の損失であっても他の所得と損益通算できません。
したがって、総所得金額は、給与所得の金額600万円-不動産所得の損失50万円=550万円となります。
見分け方として、損益通算の対象となる4つの所得のうちでも、ゴルフ会員権などの生活に通常必要でない資産の損失と、土地取得のための借入金の利子に当たる不動産所得の損失は除かれる、と2つの例外をセットで覚えておくと計算で迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1370万円:600万円から50万円と180万円の両方を引いた値(600万円-50万円-180万円)です。ゴルフ会員権の譲渡で生じた180万円の損失は、ほかの所得から差し引けないので、この計算は成り立ちません。
- 2420万円:600万円から180万円だけを引き、50万円の損失を引かなかった値(600万円-180万円)です。差し引ける損失と差し引けない損失を逆に扱っており、本来は50万円の方を差し引きます。
- 4600万円:給与所得の金額をそのまま使い、損失をまったく差し引かなかった値です。土地等の取得に要した負債の利子がない不動産所得の損失50万円は、給与所得から差し引くことができます。
出典:2024年9月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問33(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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