2024年5月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問44
不動産
借地借家法に関する次の記述
借地借家法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問においては、借地借家法第38条における定期建物賃貸借契約を定期借家契約といい、それ以外の建物賃貸借契約を普通借家契約という。また、特約については考慮しないものとする。
- 1普通借家契約において、存続期間を1年未満とする建物の賃貸借は、期間の定めがない建物の賃貸借とみなされる。
- 2普通借家契約において、建物の賃貸人による建物の賃貸借の解約の申入れは、賃貸人および賃借人が建物の使用を必要とする事情や建物の利用状況などを考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければすることができない。
- 3定期借家契約は、建物の賃借人が建物の全部または一部を事業の用に供することを目的とする場合、公正証書によってしなければならない。
- 4定期借家契約は、契約の更新がなく、期間の満了により建物の賃貸借が終了するが、契約の当事者間における合意があれば、定期借家契約を再契約することができる。
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✓ これが正解3定期借家契約は、建物の賃借人が建物の全部または一部を事業の用に供することを目的とする場合、公正証書によってしなければならない。
解説
定期借家契約は書面で結べばよく、公正証書に限られません。
借地借家法の建物の賃貸借には、契約の更新がある普通借家契約と、契約の更新がなく期間の満了で終了する定期借家契約があります。この問は、普通借家契約の期間と解約の申入れ、定期借家契約の方式と再契約を問うものです。
定期借家契約は、公正証書による等書面によって契約をするときに限り、契約の更新がないこととする旨を定めることができます。公正証書は書面の一例にすぎず、建物を事業の用に供する場合であっても、公正証書によらなければならないという定めはありません。また、契約が電磁的記録によってされたときも、書面によってされたものとみなされます。事業用の場合は公正証書によらなければならないとする記述は不適切で、これが正解です。
ほかの記述は、普通借家契約の期間と解約の要件、定期借家契約の終了と再契約について、法律の定めどおりの内容です。
公正証書に限られるのは事業用定期借地権等の設定契約で、定期借家契約は書面であればよい、と借地と借家を区別して覚えるとまぎれにくくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1普通借家契約において、存続期間を1年未満…:普通借家契約で期間を1年未満と定めた建物の賃貸借は、期間の定めがない建物の賃貸借とみなされます。短い期間を定めて賃借人を退去させることを防ぐ趣旨の規定で、この記述は適切です。
- 2普通借家契約において、建物の賃貸人による…:賃貸人からの解約の申入れは、双方が建物の使用を必要とする事情や建物の利用状況などを考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければできません。この記述は法律の定めどおりで適切です。
- 4定期借家契約は、契約の更新がなく、期間の…:定期借家契約は更新がなく、期間の満了によって終了します。ただし、当事者が合意すれば、改めて定期借家契約を結ぶ再契約は可能なので、この記述は適切です。
出典:2024年5月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問44(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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