平成26年度 秋期 午前 問66
システム企画
請負に関する問題
“情報システム・モデル取引・契約書”によれば,ユーザ(取得者)とベンダ(供給者)間で請負型の契約が適切であるとされるフェーズはどれか。
【原典の図:フェーズを左から順に並べ,肢ア〜エ の矢印が掛かる範囲を示している】 ①システム化計画 ②要件定義 ③システム外部設計 ④システム内部設計 ⑤ソフトウェア設計,プログラミング,ソフトウェアテスト ⑥システム結合 ⑦システムテスト ⑧導入・受入支援 ア ①──────────────────────────────────→⑧ イ ②───────────────────────────────→⑧ ウ ②────────────────────────→⑥ エ ④──────────────→⑥
- アシステム化計画フェーズから導入・受入支援フェーズまで
- イ要件定義フェーズから導入・受入支援フェーズまで
- ウ要件定義フェーズからシステム結合フェーズまで
- エシステム内部設計フェーズからシステム結合フェーズまで
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✓ これが正解エシステム内部設計フェーズからシステム結合フェーズまで
解説
仕様が固まった内側の工程だけを請け負えます。
設問は、情報システム・モデル取引・契約書によれば、ユーザとベンダの間で請負型の契約が適切であるとされるフェーズを選ばせています。請負は仕事の完成を引き受ける契約ですから、何を作れば完成なのかが着手の時点で定まっている工程でなければ、引き受けようがありません。この一点で、工程の並びの両端が落ちます。上流では、システム化計画も要件定義も、これから何を作るかを決める工程で、決めるのはユーザの側です。外部設計も、画面や帳票の姿についてユーザの合意が必要です。下流では、システムテストや導入と受入支援が、ユーザの受入判断や現場の運用と切り離せません。どちらの端も、ベンダだけでは完成を宣言できない工程です。残るのは、外部設計で決まった仕様を実現する内側の工程、すなわちシステム内部設計からシステム結合までです。よって、システム内部設計フェーズからシステム結合フェーズまで、が当てはまります。図の上でも、範囲を示す線が最も内側に短く掛かっているものがこれにあたります。工程ごとに契約を分ける多段階の進め方が勧められているのも、同じ理由によります。なお内側以外の工程は、作業を適切に進めることを引き受ける型の契約が向くとされます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アシステム化計画フェーズから導入・受入支援…:計画の段階から受入の支援までを一つの範囲としています。ユーザが決めることが残る工程まで丸ごと完成を約束させる形になり、そもそも完成の判定ができません。
- イ要件定義フェーズから導入・受入支援フェー…:要件定義を先頭に置き、受入の支援までを範囲としています。要件が動けば完成の定義も動きますから、始めの時点で完成を約束できる範囲にはなりません。
- ウ要件定義フェーズからシステム結合フェーズ…:終わりは結合までに縮めていますが、先頭に要件定義と外部設計を含んだままです。作るものを決める工程が入っている限り、同じ理由で当てはまりません。
この問題の用語
- 請負仕事の完成を約束して引き受ける形のこと。委託先の事業所で働いても指揮命令するのは雇用主で、委託側との指揮命令関係は生じません。
- 要件定義作るシステムに何を求めるかを決める工程。業務の進め方だけでなく、稼働率や復旧までの時間といった条件も書き出します。
- 情報システム業務に必要なデータを集め、処理し、伝えるための仕組み全体です。コンピュータや通信網だけでなく、それを使う人や業務の手順も含みます。
- 契約当事者の合意で成立する法的な約束のこと。原則として口頭でも成立し、契約書は内容を確かめる証拠になります。
- 供給者製品やサービスを外部から提供する事業者のこと。社内の部門とは区別され、提供する内容や水準は契約で取り決めます。
- システム化計画何を、いつまでに、どれだけの費用で作るかを描いた計画です。共通フレーム2013では、これを立案するのが企画プロセスの仕事です。
- ログいつ誰が何をしたかを、機器やソフトウェアが自動で残していく記録です。あとから出来事をたどれるので、事故の調査や不正の発見に使われます。
- システムテスト作り上げたシステム全体が、求めたとおり動くかを確かめる試験です。機能のほか、性能や操作性、異常時の動きなども確かめます。
出典:平成26年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問66
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問46:要件定義に関する問題(要件定義)
- 令和7年度 春期 午前 問66:準委任型が適切であるとされるもの(システムテスト)
- 令和6年度 春期 午前 問68:新規参入の脅威に関する問題(供給者)
- 令和5年度 秋期 午前 問80(請負)
- 令和4年度 秋期 午前 問66:請負型の契約に関する問題(システム化計画)
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