第38回 問題123
ソーシャルワークの理論と方法(専門)
次のうち,アウトリーチに該当するものとして,適切なものを2つ選びなさい。
- 1ひきこもり当事者に対するSNSやチャットを利用した関係性づくり
- 2子どもが通う保育所で,いつも迎えに来る母親の代わりに来た父親からの相談
- 3要介護認定の区分変更申請を受けた自治体の職員による訪問調査
- 4認知症高齢者のための地域の居場所づくり
- 5地域イベントにおけるつながりを創出するための街角相談会の開催
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✓ これが正解1ひきこもり当事者に対するSNSやチャットを利用した関係性づくり
✓ これが正解5地域イベントにおけるつながりを創出するための街角相談会の開催
解説
SNSでの関係づくりと地域イベントでの街角相談会がアウトリーチ。
アウトリーチとは、支援を必要としているのに自分から相談に来ない人や、支援につながりにくい人に対し、支援者の側から出向いて関わり、支援を届ける方法です。相談窓口で来談を待つのではなく、本人のいる場所や身近な場に支援者が出ていく点が特徴です。2つ選ぶ問です。
1つめに適切なのは、ひきこもり当事者に対するSNSやチャットを利用した関係性づくりです。ひきこもり状態の人は自分から相談窓口に来ることが難しい場合が多く、本人が日常的に使っているオンラインの場に支援者の側から出ていき、関係をつくる取組は、アウトリーチにあたります。
2つめに適切なのは、地域イベントでつながりを生み出すための街角相談会を開くことです。相談窓口まで来ない人たちが集まる地域の場に支援者が出向き、気軽に相談できる機会をつくることで、潜在的なニーズを発見し、支援につなげます。
一方、保育所で父親から相談を受けるのは、相手から持ちかけられた相談に応じる場面です。要介護認定の区分変更申請を受けた職員の訪問調査は、申請を受けて行う行政の手続で、支援を届けるための働きかけではありません。認知症高齢者の居場所づくりは、人が集まる場をつくる取組で、来る人を受け入れる性格のものです。支援者がだれのところへ、何のために出向いているのか、という視点で見分けます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2子どもが通う保育所で,いつも迎えに来る母親の代わりに来た父親からの相談:父親から相談を持ちかけられたのは、保育所というふだんの場で、相手の側から声をかけてきた場面です。支援者が支援につながりにくい人のもとへ自ら出向いて関わるアウトリーチの形にはなっていません。
- 3要介護認定の区分変更申請を受けた自治体の職員による訪問調査:区分変更の申請を受けて自治体の職員が行う訪問調査は、要介護認定の手続の一部です。自宅を訪ねてはいますが、支援につながりにくい人を見つけて支援を届ける働きかけとはいえません。
- 4認知症高齢者のための地域の居場所づくり:地域の居場所づくりは、認知症の人や家族が集える場を設ける取組で、そこに来る人を受け入れる性格のものです。支援者が本人のもとへ出向いて支援を届けるアウトリーチとは方向が異なります。
出典:第38回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題123。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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