第37回 問題94
児童・家庭福祉
事例を読んで,市で子育て相談を担当するA職員(社会福祉士)が保護者に伝える内容に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Aのもとに保護者から下記の相談があった。
3歳児健診の際に医師から発達に課題があるかもしれないと指摘され,専門医を受診したところ,軽度の発達障害(自閉スペクトラム症)と診断された。しかし両親ともに発達障害や障害児福祉サービスについての知識がなく,不安だとのことだった。両親はともに常勤の会社員で,子どもは現在保育所を利用している。
- 1障害児福祉手当の受給が可能である。
- 2保育所の利用はできなくなる。
- 3児童発達支援の利用が可能である。
- 4放課後等デイサービスの利用が可能である。
- 5医療型障害児入所施設への入所が可能である。
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✓ これが正解3児童発達支援の利用が可能である。
解説
未就学の発達障害の子は、保育所に通いながら児童発達支援を利用できます。
この事例は、3歳の子どもが軽度の発達障害(自閉スペクトラム症)と診断され、制度の知識がなく不安を抱える両親に、利用できる支援を伝える情報提供の場面です。決め手は、子どもが未就学であること、障害が軽度であること、両親が共働きで保育所を利用していることの3点です。
児童発達支援は、児童福祉法に基づく障害児通所支援の一つで、小学校に入る前の障害のある子どもが通い、日常生活の基本的な動作や集団生活への適応などの支援を受けるサービスです。発達障害も対象で、障害者手帳がなくても、医師の意見などから支援の必要性が認められれば、市町村の支給決定を受けて利用できます。保育所に通いながら、空いた日や時間に利用することもできます。
つまり、この両親には、保育所の利用を続けたまま、子どもの発達を支える通所の支援が使えることを伝えるのが適切です。障害の程度や年齢、生活の場がどこかによって使える制度が変わるため、事例の条件を一つずつ当てはめることが大切です。
見分け方として、未就学は児童発達支援、就学後は放課後等デイサービス、と年齢で通所の支援を分けて覚えておくと迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1障害児福祉手当の受給が可能である。:障害児福祉手当は、重度の障害があり日常生活で常時の介護が必要な在宅の20歳未満の人に支給される手当です。軽度の発達障害と診断された段階のこの子どもは、通常は支給の要件に当たりません。
- 2保育所の利用はできなくなる。:障害があることを理由に保育所を利用できなくなる決まりはありません。保育所は障害のある子どもも受け入れて保育を行い、必要に応じて加配などの配慮もされるので、両親は今の保育を続けられます。
- 4放課後等デイサービスの利用が可能である。:放課後等デイサービスは、小学校などに通う障害のある子どもが、授業の終わった後や休みの日に利用する通所の支援です。この子どもはまだ3歳で就学前なので、今は利用の対象になりません。
- 5医療型障害児入所施設への入所が可能である。:医療型障害児入所施設は、重い障害があり医療的な管理も必要な子どもが入所して治療と支援を受ける施設です。軽度の発達障害で、家庭と保育所で生活しているこの子どもに入所の必要はありません。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題94。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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