第37回 問題93
児童・家庭福祉
事例を読んで,Aさんの状況を踏まえ,B市子育て支援課がAさん親子の支援のために,この時点で危機介入として速やかに連携すべき機関・施設として,適切なものを2つ選びなさい。
〔事 例〕
Aさん(32歳)から,これまでも「夫(35歳)から繰り返し暴言を浴びせられ,時に暴力を振るわれている。どうしたらよいか悩んでいる。夫から逃れたい」という相談を受けてきた。ある日「もう限界です」という訴えがあった。Aさんは,4歳の子を帯同しており,子には母親をかばう様子もみられる。Aさんの家庭は夫の収入によって生計を立てているが,その収入はほとんど夫が管理しており,Aさんは手元に所持金が全くない状況である。Aさんは,子とともに生活したいと望んでいる。B市子育て支援課は緊急受理会議を行った。
- 1児童養護施設
- 2母子生活支援施設
- 3B市の女性相談支援員
- 4女性自立支援施設
- 5女性相談支援センター
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✓ これが正解3B市の女性相談支援員
✓ これが正解5女性相談支援センター
解説
危機介入は市の女性相談支援員と、一時保護を担う女性相談支援センターです。
この事例は、夫からの暴言や暴力に耐えてきたAさんが、もう限界ですと訴え、市が緊急受理会議を開いた危機介入の場面です。決め手は、Aさんが夫から逃れたいと望み、手元に所持金がなく、4歳の子とともに生活したいと考えている点です。2つ選ぶ問なので、今すぐ動ける相談の担い手と、安全な居場所を確保できる機関を組み合わせて考えます。
一つ目はB市の女性相談支援員です。困難な問題を抱える女性への支援に関する法律は、女性相談支援員を、困難な問題を抱える女性の発見に努め、その立場に立って相談に応じ、専門的技術に基づいて必要な援助を行う職員と位置づけています。市の支援員がAさんの相談を担い、関係機関との調整を進めます。
二つ目は女性相談支援センターです。都道府県が必ず設置する機関で、一時保護を行う役割を持ち、配偶者暴力相談支援センターの機能も担っています。所持金のないAさんが子どもと一緒に夫のもとを離れるには、まず安全な一時保護先を確保する必要があり、センターとの連携が欠かせません。
覚え方として、DVからの危機介入は、身近な相談役の女性相談支援員と、一時保護の要となる女性相談支援センターの組み合わせ、と押さえると選びやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1児童養護施設:児童養護施設は、保護者のいない子どもや養育が難しい家庭の子どもが入所する施設です。子どもだけを預けることになり、子とともに生活したいというAさんの望みとも合わず、母子の危機介入の連携先ではありません。
- 2母子生活支援施設:母子生活支援施設は母子が一緒に暮らしながら自立を目指す施設ですが、福祉事務所を通じて入所を決める中長期の生活の場です。所持金もなく今すぐ夫から離れる必要がある段階では、まず一時保護による安全の確保が先になります。
- 4女性自立支援施設:女性自立支援施設は、入所して心身の回復や自立に向けた生活の支援を受ける施設です。入所は女性相談支援センターを通じて決まる流れになるため、市がこの時点で直接連携して危機に対応する相手ではありません。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題93。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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