令和6年度 問22
維持保全・長期修繕計画
収支計画の検討に関する次の記述のうち、長期修繕計画作成ガイドラインによれば、最も不適切なものはどれか。
- 1計画期間に見込まれる推定修繕工事費の累計額が示され、その額を修繕積立金の累計額が下回らないように計画することが必要である。
- 2推定修繕工事費は、消費税を含めた年度ごとの合計額と累計額が示されること、また、年度ごとの収支のほか、次年度繰越金(年度ごとの修繕積立金の残高)が示されることが必要である。
- 3推定修繕工事項目に建物及び設備の性能を向上する改修工事に係る項目を設定する場合には、その費用を含めた収支計画とする。
- 4機械式駐車場があり、駐車場使用料会計が設けられている場合であっても、駐車場の長期修繕計画は、全体の長期修繕計画に含めて作成することが望ましい。
答えと解説を見る
✓ これが正解4機械式駐車場があり、駐車場使用料会計が設けられている場合であっても、駐車場の長期修繕計画は、全体の長期修繕計画に含めて作成することが望ましい。
解説
駐車場使用料会計がある場合、駐車場の修繕計画は全体と分けて作ります。
本問は、長期修繕計画作成ガイドライン(令和6年6月改定版)が示す収支計画の検討の考え方で、不適切なものを選ぶ問です。収支計画とは、計画期間に必要となる修繕工事費と、修繕積立金などの収入を年度ごとに対比させた計画のことです。
ガイドラインと標準様式は、機械式駐車場の維持管理に多額の費用を要することが想定される場合、管理費会計や修繕積立金会計とは区分して駐車場使用料会計を設けることを想定しています。会計を区分している以上、機械式駐車場の修繕の計画も、全体の長期修繕計画とは別に作成することが望ましいとされています。全体の長期修繕計画に含めて作成することが望ましいとする記述は、この考え方と逆なので不適切で、これが答えです。
ほかの記述は収支計画の基本どおりです。推定修繕工事費の累計額を修繕積立金の累計額が下回らないようにすること、消費税を含めた年度ごとの合計額と累計額、次年度繰越金を示すこと、性能を向上させる改修工事を設定するときはその費用を含めて収支計画を立てることは、いずれもガイドラインの内容に合っています。
見分け方としては、お金の財布である会計を分けたものは、修繕の計画も分けて立てる、と会計と計画を対応させて覚えると判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1計画期間に見込まれる推定修繕工事費の累計…:標準様式の記載例は、計画期間に見込まれる推定修繕工事費の累計額を、修繕積立金の累計額が下回らないように計画するとしています。積立金が工事費に追いつかない状態を避けるための基本で、記述は適切です。
- 2推定修繕工事費は、消費税を含めた年度ごと…:収支計画では、推定修繕工事費を消費税込みで年度ごとの合計と累計で示し、修繕積立金の残高である次年度繰越金も年度ごとに示します。資金の過不足を年ごとに確かめるための表示で、記述は適切です。
- 3推定修繕工事項目に建物及び設備の性能を向…:標準様式の記載例は、建物及び設備の性能向上を図る改良工事に要する費用を含めた収支計画とする形を示しています。性能を高める工事の項目を置くなら、その費用も収支に入れるという記述は適切です。
出典:令和6年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問22
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)