システム監査|令和2年度 10月 ITパスポート試験(特別措置試験) 問45
ITガバナンスの説明として,最も適切なものはどれか。
- ✓ これが正解企業が競争優位性構築を目的に,IT戦略の策定・実行をコントロールし,あるべき方向へ導く組織能力のこと
- 事業のニーズを満たす良質のITサービスを実施すること
- 情報システムにまつわるリスクに対するコントロールが,適切に整備,運用されていることを第三者が評価すること
- 情報セキュリティを確保,維持するために,技術的,物理的,人的,組織的な視点からの対策を,経営層を中心とした体制で組織的に行うこと
解説
ITガバナンスは、IT戦略を統制して導く組織の能力です。
ITガバナンスは、企業が競争のうえで優位を築くために、情報技術についての戦略を、立てるところから実行するところまで統制し、あるべき方向へ導いていく組織の力を指します。誰か一人の腕前ではなく、仕組みとして備わっている能力を意味するところが要点です。経営の側が、どこへ投じ、何を優先し、どう確かめるのかを決め、その結果に責任を持つという形になります。似た言葉が並びますが、それぞれ立ち位置が違います。良質なサービスを実施することは運用の営み、第三者が整備と運用を確かめることは監査の営み、守りの対策を組織として行うことは守りに絞った統制にあたります。導く力なのか、実施なのか、確かめる営みなのかで見分けると迷わずに済みます。よって最も適切なのは、IT戦略の策定と実行を統制し導く組織能力です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 事業の求めを満たす良質なサービスを実施することは、ITサービスマネジメントの営みです。日々のサービスを届ける側の話であり、戦略の立案と実行を統制して方向づける力とは、立ち位置が違います。日々の営みのほうにあたります。
- リスクに対する備えが正しく整えられ運用されているかを、第三者が確かめて評価することは、システム監査の営みです。確かめる側の役目であり、導く側の力そのものではありません。見る向きが外からになります。確かめる側の役目です。
- 技術、物理、人、組織という視点から守りの対策を、経営層を中心とした体制で行うことは、情報セキュリティガバナンスにあたります。守りに的を絞った話であり、情報技術全体の方向づけを表す言葉ではありません。的が守りに絞られます。
この問題に関係する言葉
- ITガバナンス組織が情報システムをうまく使えるように、経営者が方向づけと監視を行う仕組みです。情報セキュリティガバナンスとは範囲が重複する場合があります。
- サービスマネジメントITサービスを計画し、提供し、良くしていく一連の管理活動です。計画外の中断や品質の低下は、インシデントとして扱います。
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
出典:令和2年度 10月 ITパスポート試験(特別措置試験) 問45
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