システム戦略|平成31年度 春期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問17
要件定義プロセスの不備に起因する問題はどれか。
- システム開発案件の費用対効果の誤った評価
- システム開発案件の優先順位の誤った判断
- システム開発作業の委託先の不適切な選定手続
- ✓ これが正解システムに盛り込む業務ルールの誤った解釈
解説
業務ルールの解釈を誤るのは、要件定義という段の不備です。
要件定義は、これから作るシステムが何をするのかを決める段です。利用者が普段どんな手順で仕事をしているのかを聞き取り、そのうちどこを機械に任せるのかを書き出していきます。ここで業務のきまりを取り違えると、その誤りはそのまま設計へ渡り、出来上がったものが現場で使えないという形で表に出ます。盛り込む業務ルールの解釈を誤ったという肢は、まさにこの段の不備にあたります。残る三つは、どれも作ると決める前か、作る相手を選ぶときの話です。四つの肢はすべてシステムという語で始まりますが、語の形では分けられません。分かれ目は、業務の中身そのものを扱っているか、案件の運び方を扱っているかにあります。ほかの三つは、いずれも案件の運び方の話にとどまります。正解の肢だけが業務ルールという中身に触れています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 費用対効果の評価を誤るのは、システム化計画の段の話です。作るかどうかを決めるために、かかる金と得られる効果を見比べる作業がそこに置かれます。要件定義に入る前に済ませておく判断なので、この段の不備とは呼べません。
- 優先順位の判断を誤るのも、システム化計画の段に属します。手を付けたい案件がいくつも並んだとき、どれから着手するかを決める作業です。費用対効果の肢と同じ箱に入るので、四つが四つの工程にきれいに分かれてはいません。
- 委託先を選ぶ手続の不備は、調達の段のものです。誰に作ってもらうかを決め、提案を集めて比べ、契約まで運ぶ一連の作業がここに入ります。作る中身ではなく、作り手を選ぶ手続の話です。何を作るかがすでに決まった後の話なので、要件定義とは別の段になります。
この問題に関係する言葉
- 要件定義作るシステムに何を求めるかを決める工程。業務の進め方だけでなく、稼働率や復旧までの時間といった条件も書き出します。
- システム化計画何を、いつまでに、どれだけの費用で作るかを描いた計画です。共通フレーム2013では、これを立案するのが企画プロセスの仕事です。
- 調達必要なシステムや物品を、外部の事業者から手に入れる一連の手続です。情報提供の依頼、提案の依頼、選定、契約の順に進みます。
出典:平成31年度 春期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問17
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