第111回 午前 問27
公衆衛生看護管理論
災害対策本部に関する問題
豪雨による河川の氾濫のためA市B地区の3分の1の住民が被災し、被災直後に市の災害対策本部が設置された。被災当日のA市の保健師の対応で優先度が高いのはどれか。
- 1ボランティアの調整
- 2家屋の消毒方法の指導
- 3避難行動要支援者の安否確認
- 4全戸訪問による健康調査の実施
- 5避難所でのコミュニティづくり
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✓ これが正解3避難行動要支援者の安否確認
解説
被災当日は避難行動要支援者の安否確認を優先します。
災害の直後は、住民の生命を守ることが最優先の時期です。この時期の保健師活動では、自力で避難することが難しく、被害を受けやすい人の安全を確かめることがまず求められます。
避難行動要支援者は、高齢者や障害者などのうち、災害時に自ら避難することが困難で、円滑かつ迅速な避難のために特に支援が必要な人です。市町村は災害対策基本法に基づき避難行動要支援者名簿を作成しており、災害時にはこの名簿を活用して安否確認や避難の支援を行います。B地区の3分の1の住民が被災した当日には、名簿をもとに要支援者の安否を確かめ、必要な救護や避難につなげることが優先されます。したがって、避難行動要支援者の安否確認が優先度の高い対応です。
ボランティアの調整、家屋の消毒、全戸訪問の健康調査、避難所でのコミュニティづくりは、状況が落ち着いてから行う活動です。発災からの時間の経過と活動の重点の移り変わりを、時期ごとに整理して覚えましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1ボランティアの調整:ボランティアの調整は、災害ボランティアセンターが立ち上がり、支援者が集まってくる時期に必要になる活動です。被災当日は、まず住民の命と安全を確かめることが優先されます。
- 2家屋の消毒方法の指導:家屋の消毒方法の指導は、水が引いて住民が自宅の片付けを始める時期の感染症予防の活動です。氾濫した当日は、まだ浸水や避難の対応が続いている段階で、優先度は高くありません。
- 4全戸訪問による健康調査の実施:全戸訪問による健康調査は、被災地域の健康状態を網羅的に把握するために行う活動です。人員と時間を要するため、安全が確保された後に計画的に実施するもので、被災当日には向きません。
- 5避難所でのコミュニティづくり:避難所でのコミュニティづくりは、避難生活が長くなる時期に、孤立を防ぎ住民の自治の力を高めるために行う活動です。発災直後の命を守る段階で優先する対応ではありません。
出典:第111回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問27(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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