2025年1月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問43
不動産
不動産の売買契約に係る民法の規定に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
- 1未成年者が法定代理人の同意を得ずに、不動産の売買契約を締結した場合であっても、原則として、法定代理人は当該売買契約を取り消すことができない。
- 2不動産が共有されている場合に、各共有者が、自己が有している持分を共有者以外の者に売却するときは、他の共有者の同意を得る必要はない。
- 3売買契約締結後、買主の責めに帰することができない事由により、当該契約の目的物の引渡債務の全部が履行不能となった場合、買主は履行の催告をすることなく、直ちに契約の解除をすることができる。
- 4同一の不動産について二重に売買契約が締結された場合、譲受人相互間においては、売買契約の締結の先後にかかわらず、原則として、所有権移転登記を先にした者が、当該不動産の所有権の取得を他方に対抗することができる。
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✓ これが正解1未成年者が法定代理人の同意を得ずに、不動産の売買契約を締結した場合であっても、原則として、法定代理人は当該売買契約を取り消すことができない。
解説
法定代理人の同意を得ない未成年者の売買契約は、取り消すことができます。
民法では、未成年者(18歳未満の人)が契約などの法律行為をするには、法定代理人(親権者など)の同意を得なければならず、同意を得ずにした法律行為は取り消すことができると定めています。取消しは、未成年者本人だけでなく法定代理人もできます。したがって、法定代理人が取り消すことができないとする記述が不適切です。
共有の不動産では、各共有者は自分の持分を自由に処分でき、持分を共有者以外の人に売るのに他の共有者の同意はいりません。売主の引渡債務の全部が履行不能になった場合、買主は催告をしないで直ちに契約を解除できます。また、同じ不動産が二重に売られた場合、買主どうしの間では、契約の先後ではなく、先に所有権移転登記をした人が所有権の取得を主張できます。登記が第三者への対抗要件になるためです。
覚え方は、未成年者が同意なしに結んだ契約は取り消せる、共有は自分の持分なら単独で売れる、二重売買は登記の早い方が勝つ、と結論で押さえることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2不動産が共有されている場合に、各共有者が…:各共有者は、自分の持分だけなら単独で売ることができ、他の共有者の同意を得る必要はありません。全員の同意が必要になるのは共有物全体を売る場合なので、記述は適切です。
- 3売買契約締結後、買主の責めに帰することが…:引渡しが全部できなくなった以上、催告して待っても意味がないため、買主は催告なしに直ちに契約を解除できます。記述は適切です。
- 4同一の不動産について二重に売買契約が締結…:二重に売買された不動産では、買主どうしの優劣は契約の日付ではなく登記の順で決まり、先に所有権移転登記をした人が所有権を主張できます。記述は適切です。
出典:2025年1月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問43(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
同じ用語が出る問題
- (2025年5月公表分)(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問42:民法の規定に関する次の記述(売買契約)
- 2025年1月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問42:宅地建物取引業法に関する次の記述(売買契約)
- 2024年9月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問42:宅地建物取引業者に関する問題(売買契約)
- 2024年5月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問42:契約不適合に関する問題(売買契約)
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