平成23年度 特別 午前 問65
システム企画
非機能要件に該当するもの
受注管理システムにおける要件のうち,非機能要件に該当するものはどれか。
- ア顧客から注文を受け付けるとき,与信残金額を計算し,結果がマイナスになった場合は,入力画面に警告メッセージを表示すること
- イ受注管理システムの稼働率を決められた水準に維持するために,障害発生時は半日以内に回復できること
- ウ受注を処理するとき,倉庫に在庫がある商品はリアルタイムで自動的に在庫引当を行うこと
- エ出荷できる商品は,顧客から受注した情報を受注担当者がシステムに入力し,営業管理者が受注承認入力を行ったものに限ること
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✓ これが正解イ受注管理システムの稼働率を決められた水準に維持するために,障害発生時は半日以内に回復できること
解説
稼働率と回復までの時間は品質の約束です。
要件は二つに分けて考えます。何をするかを定めるのが機能要件で、どれくらいの品質で行うかを定めるのが非機能要件です。見分けるときは、肢の文の終わりに目をやると早く決まります。何かを行う、表示する、限る、という言い方で締めくくられていれば、それは業務のうえで決めた動作の話です。どれくらい以内に戻せる、どの水準を保つ、という言い方で締めくくられていれば、それはシステムに求める程度の話になります。正解の肢は、稼働率を決められた水準に維持するために、障害が起きたときは半日以内に回復できること、と述べています。稼働率も半日以内も、業務のやり方ではなくシステムの性質を測る言葉です。これは非機能要件の中でも可用性、つまり止まりにくく早く戻せることに当たります。非機能要件は数字で約束できることが多いのが特徴で、どれだけ止まらないか、どれだけ速く応えるか、といった形で書かれます。残る三つに共通するのは、業務の側で決めた取り決めをそのままシステムにさせている点です。消すと業務そのものが変わってしまうのが機能要件、消しても業務は回るけれども品質が落ちるのが非機能要件だと考えると、迷いが減ります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア顧客から注文を受け付けるとき,与信残金額…:与信の残りを計算し、条件に当てはまったときに画面へ知らせるという取り決めです。いつ何を出すかを業務の側が定めているので、システムが果たす働きそのものに入ります。
- ウ受注を処理するとき,倉庫に在庫がある商品…:在庫を引き当てるという動作が中心にあり、即時にという言葉はその動作をいつ行うかを添えた修飾にすぎません。速さを表す語が入っていても、求めているのは働きの側です。
- エ出荷できる商品は,顧客から受注した情報を…:受け付ける人と承認する人を分けたうえで、出荷できる商品を限るという業務上の手順です。誰が何をするかを決めており、システムに約束させる品質の水準ではありません。
この問題の用語
- 非機能要件性能や可用性など、どのように動くかを定めた要件のことです。半日以内に復旧するといった品質の条件が、これにあたります。
- 機能要件システムが何をするかを定めた、働きについての要件です。どれだけ速く安定して動くかという条件は、非機能要件になります。
- 可用性使いたいときに情報や仕組みを使える状態が保たれていること。情報セキュリティの三要素の一つで、システムでは稼働率で表します。
- 稼働率使える状態だった時間が、全体のどれだけを占めるかを表す割合。約束した水準を守れたかどうかの物差しになります。
出典:平成23年度 特別 応用情報技術者試験 午前 問65
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問55:サービス可用性管理に関する問題(可用性)
- 令和7年度 秋期 午前 問13:稼働率に関する問題(稼働率)
- 令和4年度 秋期 午前 問54:加重総和法に関する問題(非機能要件)
- 平成26年度 秋期 午前 問64:非機能要件に該当するもの(機能要件)
- 平成24年度 秋期 午前 問64:非機能要件に該当するもの(機能要件)
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