平成30年度 秋期 午前Ⅱ 問5
システム企画
共通フレームに関する問題
共通フレーム2013によれば,要件定義プロセスの活動内容には,利害関係者の識別,要件の識別,要件の評価,要件の合意などがある。このうちの要件の識別において実施する作業はどれか。
- アシステムのライフサイクルの全期間を通して,どの工程でどの関係者が参画するのかを明確にする。
- イ抽出された要件を確認して,矛盾点や曖昧な点をなくし,一貫性がある要件の集合として整理する。
- ウ矛盾した要件,実現不可能な要件などの問題点に対する解決方法を利害関係者に説明し,合意を得る。
- エ利害関係者から要件を漏れなく引き出し,制約条件や運用シナリオなどを明らかにする。
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✓ これが正解エ利害関係者から要件を漏れなく引き出し,制約条件や運用シナリオなどを明らかにする。
解説
要件の識別では利害関係者から要件を漏れなく引き出します。
共通フレーム2013 の要件定義プロセスには、問題文にあるとおり、利害関係者の識別、要件の識別、要件の評価、要件の合意などの活動があります。このうち要件の識別は、識別した利害関係者から、システムに求めることを漏れなく引き出し、制約条件や運用のシナリオなどを明らかにする活動です。活動の名前と中身を順に並べると、誰が関わるかを決める、何を求めているかを引き出す、引き出した要件を整理して矛盾をなくす、問題点の解決策を説明して合意を得る、という流れになります。名前の動詞、つまり識別、評価、合意が、その活動で何をするかをそのまま表していると考えると、対応を見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アシステムのライフサイクルの全期間を通して…:システムのライフサイクルを通して、どの工程でどの関係者が参画するかを明確にするのは、関わる人を決める利害関係者の識別の作業です。要件そのものを引き出す活動より前の段階に当たります。
- イ抽出された要件を確認して,矛盾点や曖昧な…:抽出された要件を確認して矛盾や曖昧さをなくし、一貫性のある集合に整理するのは、引き出した後の要件を吟味する要件の評価の作業です。要件を引き出すこと自体ではありません。
- ウ矛盾した要件,実現不可能な要件などの問題…:矛盾した要件や実現できない要件の解決方法を利害関係者に説明して合意を得るのは、要件の合意の作業です。引き出しと評価を経た後の段階であり、要件の識別ではありません。
この問題の用語
- 共通フレームシステムの企画から運用までの作業と役割を、共通の言葉で並べた指針です。発注する側と受ける側で認識がずれないようにするために使います。
- 要件定義作るシステムに何を求めるかを決める工程。業務の進め方だけでなく、稼働率や復旧までの時間といった条件も書き出します。
- 利害関係者決定や活動に影響を与える、または影響を受ける人や組織のこと。利用者や株主、取引先などが含まれ、ステークホルダとも呼ばれます。
- 共通フレーム2013共通フレームを2013年に改訂した版です。企画プロセスではシステム化計画の立案を行う、といった作業の区切りが定められています。
- 作業工程を組み立てる、一つひとつの仕事の単位のことです。開始と終了、所要日数をもち、順序をつないで全体の日程を作ります。
- 工程仕事を進める順序と段取りのまとまりを指します。図表にして管理し、重要な期日や作業の順序、進み具合を目に見える形にします。
出典:平成30年度 秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問5
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問5:請負型の契約を基本とするフェーズ(要件定義)
- 平成29年度 秋期 午前Ⅱ 問1:共通フレームに関する問題(共通フレーム2013)
- 平成27年度 秋期 午前Ⅱ 問4:共通フレームに関する問題(共通フレーム)
- 平成23年度 秋期 午前Ⅱ 問6:前提となる要件定義作業(利害関係者)
- 平成22年度 秋期 午前Ⅱ 問4:システム化計画に関する問題(利害関係者)
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