第37回 問題128
福祉サービスの組織と経営
「個人情報保護法」に基づく,個人情報取扱事業者である福祉サービス提供組織の情報管理に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1福祉サービスの利用者名簿を作成し活用している団体のうち,ボランティア団体や任意団体は,個人情報取扱事業者から除外されている。
- 2個人情報取扱事業者は,包括的な同意があれば,取得した個人情報の利用目的を事業者の都合のよいように自由に変更することができる。
- 3利用者本人の信条に関する情報は,支援のために必要があれば,本人の同意を得ずとも,取得し地域の関係機関と共有できる。
- 4要配慮個人情報とは,要配慮者の要介護認定や障害支援区分認定に関する情報を指し,犯罪の経歴は含まないとされている。
- 5個人データを第三者提供する際の本人からの同意は,人の生命・身体・財産の保護に必要で本人からの同意取得が困難な場合は,例外的に不要である。(注) 「個人情報保護法」とは,「個人情報の保護に関する法律」のことである。
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✓ これが正解5個人データを第三者提供する際の本人からの同意は,人の生命・身体・財産の保護に必要で本人からの同意取得が困難な場合は,例外的に不要である。(注) 「個人情報保護法」とは,「個人情報の保護に関する法律」のことである。
解説
生命・身体・財産の保護に必要で同意を得にくい場合は、同意なく提供できます。
個人情報保護法は、個人情報取扱事業者が個人データを第三者に提供するときは、あらかじめ本人の同意を得なければならないと定めています。ただし、その例外がいくつか定められており、この問は例外の範囲を見分ける問です。
例外の一つとして、同法は、人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるときを挙げています。例えば、利用者が意識を失って救急搬送され、本人から同意をとれないときに、医療機関に必要な情報を伝える場面などがこれに当たります。この場合、例外的に本人の同意なく個人データを第三者に提供できます。したがって、この記述が最も適切です。
福祉サービスの提供組織は、利用者の心身の状態や家族の事情など、取扱いに注意が必要な情報を多く扱います。原則は本人の同意、例外は法律が定めた場面に限る、という姿勢で情報を管理することが求められます。
覚え方として、同意が要らない例外は、法令に基づく場合や、生命・身体・財産の保護のために必要で本人の同意を得るのが難しい場合などに限られる、と例外の側を覚えておくと他の記述の誤りに気づきやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1福祉サービスの利用者名簿を作成し活用して…:個人情報データベース等を事業に使っている者は、法人格の有無や営利・非営利を問わず個人情報取扱事業者に当たります。ボランティア団体や任意団体も、利用者名簿を活用していれば除外されません。
- 2個人情報取扱事業者は,包括的な同意があれ…:利用目的の変更は、変更前の利用目的と関連性があると合理的に認められる範囲に限られます。その範囲を超えて目的を変えるには改めて本人の同意が必要で、事業者の都合で自由に変えることはできません。
- 3利用者本人の信条に関する情報は,支援のた…:本人の信条は要配慮個人情報に当たり、取得するには原則として本人の同意が必要です。支援に役立つという理由だけで、同意なく取得したり地域の関係機関と共有したりすることはできません。
- 4要配慮個人情報とは,要配慮者の要介護認定…:要配慮個人情報には、人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実などが含まれます。犯罪の経歴は含まないとする記述は誤りで、要介護認定などの情報に限られるものでもありません。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題128。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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