第36回 問題38
地域福祉と包括的支援体制
地域福祉の財源に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1市区町村社会福祉協議会の平均財源構成比(2019年(平成31年))をみると,会費・共同募金配分金・寄付金を合計した財源の比率が最も高い。
- 2共同募金は,社会福祉を目的とする事業を経営する者以外にも配分できる。
- 3社会福祉法人による地域における公益的な取組とは,地元企業に投資し,法人の自主財源を増やしていくことである。
- 4個人又は法人が認定特定非営利活動法人に寄付をした場合は,税制上の優遇措置の対象となる。
- 5フィランソロピーとは,SNSなどを通じて,自らの活動を不特定多数に発信し寄附金を募る仕組みである。
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✓ これが正解4個人又は法人が認定特定非営利活動法人に寄付をした場合は,税制上の優遇措置の対象となる。
解説
認定特定非営利活動法人への寄付は、税制上の優遇措置の対象になります。
地域福祉の財源には、公的な財源のほか、会費・寄付・共同募金などの民間の財源があります。この問は、それぞれの財源の仕組みを正しく押さえているかで判断します。
認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)は、特定非営利活動法人のうち、運営や活動が一定の基準を満たしているとして所轄庁の認定を受けた法人です。個人や法人が認定NPO法人に寄付をすると、個人であれば寄付金控除、法人であれば損金に算入できる枠が広がるなど、税の負担が軽くなる優遇措置を受けられます。寄付を集めやすくし、市民の活動を財源の面から支えるための仕組みです。したがって、個人または法人が認定特定非営利活動法人に寄付をした場合は税制上の優遇措置の対象になるという記述が最も適切です。
ほかの記述は、仕組みの中身がずれています。共同募金は、社会福祉法で、社会福祉を目的とする事業を経営する者以外の者に配分してはならないとされています。社会福祉法人の地域における公益的な取組は、支援を必要とする人に無料または低額で福祉サービスを提供することなどを指します。フィランソロピーは企業などによる社会貢献の活動を広く指す言葉です。市区町村社協の財源は、補助金・受託金や事業による収入の比重が大きくなっています。
覚え方は、認定NPO法人への寄付は税の優遇、共同募金の配分先は社会福祉事業の経営者に限る、と2つの決まりを組で押さえることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1市区町村社会福祉協議会の平均財源構成比(…:市区町村社会福祉協議会の財源は、行政からの補助金や受託金、介護保険などの事業による収入の比重が大きく、会費・共同募金配分金・寄付金を合わせた割合はそれより小さくなっています。
- 2共同募金は,社会福祉を目的とする事業を経…:赤い羽根で集まったお金を受け取れるのは、福祉の事業を営む団体などに限るという決まりがあります。それ以外の相手に配ることは法律で禁じられているため、この説明は逆です。
- 3社会福祉法人による地域における公益的な取…:この取組は、法人の持つ専門性や施設を地域のために生かし、困っている人を手頃な負担で支えようとするものです。地元企業への投資で法人の財源を増やす活動を指すものではありません。
- 5フィランソロピーとは,SNSなどを通じて…:フィランソロピーは、企業などが行う社会貢献の活動や寄付を広く指す言葉です。SNSなどで活動を発信し、不特定多数の人から寄附金を募る仕組みは、クラウドファンディングの説明です。
出典:第36回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題38。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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