第38回 問題127
福祉サービスの組織と経営
次の記述のうち,社会福祉法人の決算期の計算書類の承認のプロセスとして,正しいものを1つ選びなさい。
- 1理事会で承認し,その後,監事による監査を経て,評議員会にて承認する。
- 2理事会で承認し,その後,評議員会での承認を経て,監事による監査で承認する。
- 3評議員会で承認し,その後,理事会での承認を経て,監事による監査で承認する。
- 4監事による監査を受け,その後,理事会での承認を経て,評議員会にて承認する。
- 5監事による監査を受け,その後,理事会での承認を経て,所轄庁に提出する。
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✓ これが正解4監事による監査を受け,その後,理事会での承認を経て,評議員会にて承認する。
解説
計算書類は、監事の監査、理事会の承認、評議員会の承認の順で確定する。
社会福祉法人の決算では、会計年度ごとに計算書類(貸借対照表や収支計算書など)と事業報告、それらの附属明細書を作り、決められた順序の手続を経て確定させます。この問は、社会福祉法が定める監事・理事会・評議員会の手続の順序で判断します。
社会福祉法は、まず計算書類などは監事の監査を受けなければならないとし、次に、監査を受けた計算書類などは理事会の承認を受けなければならないと定めています。そのうえで、理事は理事会の承認を受けた計算書類と事業報告を定時評議員会に提出し、計算書類は定時評議員会の承認を受けなければならない、としています。したがって、監事による監査を受け、その後、理事会での承認を経て、評議員会にて承認する、という順序の記述が正しい記述です。
この順序は、それぞれの機関の役割から理解できます。監事は理事の職務の執行や会計を監査するチェック役、理事会は業務執行の決定機関、評議員会は理事・監事の選任や重要事項の決議を行う法人の最高の議決機関です。チェックを受けたものを執行側が承認し、最後に最高の議決機関が確定させる、という流れです。所轄庁への届出は、こうして確定した計算書類などを事後に提出するもので、評議員会の承認に代わるものではありません。
監査、理事会、評議員会、の順に、チェック役、執行、最終決定、と役割を重ねて覚えると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1理事会で承認し,その後,監事による監査を経て,評議員会にて承認する。:計算書類は、理事会で承認する前に監事の監査を受ける必要があります。理事会の承認を先にして、その後に監査を受けるという順序は、監査を受けた書類を理事会が承認するという法の定めと逆になっています。
- 2理事会で承認し,その後,評議員会での承認を経て,監事による監査で承認する。:監事の監査は、理事会の承認や評議員会の承認より前に受けるものです。評議員会の承認の後に監査で承認するという流れでは、最後に法人の最高の議決機関が確定させる仕組みと合いません。
- 3評議員会で承認し,その後,理事会での承認を経て,監事による監査で承認する。:評議員会は、監事の監査と理事会の承認を経た計算書類を最後に承認する機関です。評議員会を最初に置き、監事の監査を最後にする順序は、法が定める流れをまったく逆にしています。
- 5監事による監査を受け,その後,理事会での承認を経て,所轄庁に提出する。:監事の監査と理事会の承認までは合っていますが、その後に必要な定時評議員会の承認が抜けています。所轄庁への届出は、評議員会の承認で確定した書類を後から提出するもので、承認の代わりにはなりません。
出典:第38回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題127。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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